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2012年9月14日 (金)

インテリジェンス人間論/佐藤優

133173  「マフィアの技法」とは、一見、喧嘩好きのように見えても、いちばん強い者とは絶対に諍いを起こさないという処世術である。マフィアは、さまざまな抗争を行うが、国家との正面対決だけは避ける。それは、国家が最大の合法的暴力装置で、それと戦った場合の痛手が大きいからだ。現下、国際社会においてもっとも強いのはアメリカ合衆国である。このことをよくわかっていた小泉氏はアメリカとは決して喧嘩をしなかった。(中略)
  中国、韓国とは喧嘩するが、いちばん強いアメリカとは喧嘩をしないという「マフィアの技法」が小泉氏が長期権力を維持した秘訣だと筆者は考える。

本書では佐藤氏が外務省在籍時代に間近で接した、歴代総理やロシア首脳、さらに歴史上の人物について論じている。

上記はその中の一人、小泉首相について。

佐藤氏は小泉首相は喧嘩上手だったという。

そしてそのやり方は「マフィアの技法」だったと述べている。

「マフィアの技法」とは、ちょうどマフィアがさまざまな抗争を行うが、国家権力とだけは正面対決を避けるように、

一番強い相手とは決して喧嘩せず、うまく味方につけて問題を解決していくというもの。

確かに小泉政権当時のことを振り返ると、小泉首相とブッシュ大統領との個人的な関係がそのまま日米関係につながり、関係は過去にないほど良好で強固なものになっていた。

それがよかったのかどうかは意見の分かれるところであろうが、少なくともそれによって外交政策は一本筋が通ったものとなっていた。

それに比べ今はどうなのだろうか。

中国、韓国との関係はこれまでになく不安定なものになっている。

そして、なによりも小泉政権当時と違うのは日米関係が揺れてしまっているということ。

領土問題では日本も中国も韓国もお互い拳を振り上げたものの、おろせなくなってしまっている。

今のままでは、どの国も損害を被る。

何もいいことはない。

このような中でうまく落とし所を探り、問題解決するのが政治家の手腕というものであろうが、今の政権与党にそのような人材はみあたらない。

喧嘩する場合には、どうやって終わらせるかをはじめから考えて行うべきということであろう。

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