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2012年10月 8日 (月)

ラーメン屋 vs. マクドナルド/竹中正治

Vs_2  ビッグ・ビジネスは大きな興行収入を目標に掲げなくてはならないので、市場の最大公約数的な需要・好みを対象にして製作される。それを繰り返していれば、必然的にパターンのマンネリ化や標準化に陥る。これはマクドナルド的ビジネス・モデルでアニメを製作したらどうなるかを想像すれば判ることだ。米国に長く住んだことのある日本人ならみな感じることだが、マクドナルドの成功は米国の食文化の貧困と表裏一体である。
 その世界への普及は、米国ジャンクフードのグローバル化に他ならない。
 ところが日本のアニメや漫画には、「ラーメン屋的供給構造」が根強く残っている。
 最大公約数の需要(好み)よりも、製作者が自分らのセンスにこだわって、多種多様なものを創出、供給している。従って、ひとつずつのビジネス規模(売上)は小さいが、多様でユニークなものが供給される。その結果、意外性や驚きのあるものが多く、面白い。

日本とアメリカのビジネスモデルの違いは、マクドナルドとラーメン屋のビジネス展開の仕方に象徴的にあらわれていると著者は述べている。

確かにマクドナルドが多少の味の違いがあるものの、基本的に同じ商品を世界中に提供しているのに対して、

日本のラーメン屋の味は千差万別、それぞれ特徴がある。

味噌ラーメン、醤油ラーメン、豚骨ラーメン等、様々な種類があると同時に、同じ味噌ラーメンであっても、その味は店によって様々。

中にはチェーン展開し全国区となっている店もあるが、それであってもグローバル化にはほど遠い。

しかし、そのような小規模かつ多様性が逆に多くのファンをつかんでいると言っても良い。

これは日本のアニメや漫画にも言えること。

ディズニーが最初から世界展開を視野に入れて作られているのに対して、日本のアニメや漫画は元々はオタク文化に近い。

個人の好みやこだわりをアニメや漫画という形で表現している。

それがたまたま海外でも人気がでたということであって、最初からグローバル展開を狙って作られたものではない。

このことはこれからの日本はどのようにすれば生き残っていけるのかということを考える上でヒントになりそうである。

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