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2012年11月25日 (日)

池上彰のお金の学校/池上彰

9784022734174 金本位制は、第一次世界大戦の後、経済が大混乱するなかで世界中の銀行がやめてしまいました。金本位のどこが問題だったのか。
 それは金本位制を採用していると、その国の中央銀行が持っている金の量しか、お金を発行できないからです。でも政府としては、たとえば、景気が悪くなってしまった時などには、景気対策としてお金の流れを良くするために、市場に流通するお金を増やしたい。ところが、ある一定量までしか、つまり金の量までしかお金を発行することができないとなると、そうした金融政策に限界があります。
 金本位制では20世紀の経済の発展についていけない。そう考えた当時の先進諸国は、「これからは中央銀行が持っているお金の量に関係なく、お金を発行できるようにしよう」ということになりました。これが「金本位制からの離脱」という歴史的な事件です。この時以来、銀行の紙幣は「兌換紙幣」ではなくなりました。不換紙幣、つまり金とは交換できない紙幣となったわけです。

本書では池上氏がお金の成り立ちから、現在に至るまでの流れ、仕組みについてわかりやすく解説している。

良きにつけ、悪しきにつけ、私たちの経済活動はすべてお金よって成り立っていると言ってよい。

そのお金の成り立ちの上での大きなエポックは、金本位制からの離脱であろう。

金本位制をやめてしまって以来、紙幣は「信用・信頼」によって成り立つようになった。

言葉を変えて言えば、紙幣は共同幻想によって成り立っているということ。

だからその信用がなくなれば、紙幣は単なる紙切れになってしまう。

ただし、それを恐れて中央銀行が不況の時、何もしなければ景気は回復しないだろう。

無策では、何のための金本位制からの離脱なのかわからなくなってしまう。

先日、自民党の安倍総裁が、「日銀の輪転機で、お金をいっぱい印刷すれば、景気が良くなる」と発言したことが問題になっている。

でも、ある意味これは的を得ているのではないだろうか。

言葉の表現には問題があるのだろうが、そのくらい大胆な金融政策をしなければデフレは止まらず、景気も回復しないということ。

まだ選挙でどこが勝つかわからないが、新政権与党はどんな金融政策をとっていくのだろうか。

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