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2012年11月 1日 (木)

ギリシャ危機の真実/藤原章生

25309255_1 イタリアの映画監督、故フェデリコ・フェリーニは来日後、ローマに戻ったとき、こう言ったそうだ。
 「日本はすごいぞ。ストと言っても、会社に残って、腕に赤い腕章をして黙々と働いているんだ。それでストだっていうんだ。やっぱり日本人はすごいよ。ストでも働くんだ」
 監督の友人だった俳優、クラウディオ・チョッカさんが教えてくれた。
 ストライキ、デモといっても国それぞれだ。(中略)
 会社が危ないとき、日本の場合、やはり労働者が弱いのか理解があるのか、いつまでもストを続けない。まあ今回は仕方ないと、給与削減やボーナスの減額を淡々と受け入れる。
 だが、ギリシャの場合は違う。ゼネストは年に数回としても、省庁や民間企業が個別によくストをする。自分たちだけでやる分はいいが、ときに一般人を巻き込むのが面倒なところだ。(中略)
 「この財政危機下で、デモばかりやっていては対外的なイメージを悪くするのでは?」「デモをすることで解決につながりますか?」
 ギリシャの学者や政治家、共産党員らに聞いてみると、みな同じことを言う。
 「まあ、デモはこの国の文化ですから」

日本もこのままいけばギリシャのように破綻する。

ギリシャの財政破綻は「対岸の火事」ではない。

最近よく聞く言葉である。

でも、本当にそうなのだろうか?

確かに日本政府の債務は約1000兆円でギリシャより大きい。

ただし、日本の国債を買う人、企業の大半は日本国内だが、ギリシャの場合8割以上を国外に買ってもらっている。

ギリシャ人そのものが自国の国債をあまり買いたがらない。

この点が日本と大きく違うところ。

そして何よりも違うのがその国民性であろう。

本書を読んでみて、確かに日本人とギリシャ人は国民性が全く違うということをつくづく感じた。

日本人はストを行うにしても、ある程度理性が働く。

ところが、ギリシャの場合、政府が潰れようが、周りが迷惑しようが、周辺諸国がどう思おうが「デモは文化だ」と言ってはばからない。

そもそも国民は国なんか信じていない。

この点が大きく違うところだ。

日本とギリシャは全く違う、といってもいいくらいだ。

もちろん、このままではいけないと危機感を持つことは大切なことなのだが。

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