残念な人の仕事の習慣/山崎将志
残念な人は、やる気OK、能力(読み書きそろばん)OK。ちゃんと学校を出て、入社試験もクリアした。役に立つ資格も持っている。そして、やる気も十分あり、夜遅くまで懸命に働いている。しかし、何かが間違っているために、結果が今ひとつになってしまう。
そして、その間違っている「何か」とはモノゴトを考える、行動するにあたっての「前提条件」である。
残念な人とは、決して「バカな人」という意味ではない。「もったいない人」と言い換えてもよい。
残念な人とは決してダメな人ではない。
能力のない人でもない。
やる気のない人でもない。
能力のない人が結果がでないのは当たり前。
やる気のない人が結果がでないのも当たり前。
むしろ、能力もあるしやる気もある、だけど結果がでない。
なんともモッタイナイ人という意味。
本書では、その残念な人の例をいくつも上げている。
例えば、一生懸命メモをとる人。
なぜ、これが残念な人なのか。
メモをとることがいけないのではない。
むしろ、多くの会社では、特に新人にはメモをとるように教えている。
問題は「何のために」メモをとるかという目的意識もなく、
ただ単に、上司から言われたからメモをとる、とか、
メモをとることが目的になってしまうことにある。
ほんのちょっとズレているのである。
こんな例も載っていた。
仕事は基本的につまらない、と思っている人。
なぜ、これが残念な人なのか。
基本的に、世の中には、面白い仕事とか、面白くない仕事というのはない。
面白い仕事の仕方と、面白くない仕事の仕方が存在するだけ。
そして、面白い仕事の仕方をしていると、結果として仕事が面白くなる。
仕事がつまらないと思っている人は、面白い仕事の仕方をする努力や工夫を怠り、仕事のせいにしてしまっている。
つまり残念な人とは、自分以外との関係性の中で物事を見られない人のこと。
でも、このような残念な人、世の中には掃いて捨てるほどいる。
本当に残念なことだ。
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