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2012年12月14日 (金)

撤退の本質/森田松太郎、杉之尾宣生

Photo 蛇の目ミシンと比較してみると、ブラザーが事務用機器の生産に転進したのは慧眼だと思います。仮に、メインのミシンにこだわり事業の主力を事務用機器に転進していなければ、今日の姿はなかったでしょう。先を見る目の確かさを感じます。ブラザー工業は計画的に事業の展開を実施しています。進み方は大変堅実で、ミシンで鍛えた技術の延長線で事務機に進出し、プリンティングを中心にオフィス用事務機に狙いをつけ開発しています。

私が子供の頃、ブラザー、蛇の目、と言えばミシンのメーカーだった。

でも、今、ブラザーからミシンを想像する人は若い人の中にはあまりいないのではないだろうか。

今や、ブラザーと言えばファックスやプリンターといったオフィス用事務機のメーカーであり、グローバルな事業展開をしている。

一方、蛇の目ミシンは、明らかに遅れをとってしまったと言えよう。

「会社の寿命30年説」というのがある。

これは会社が30年で駄目になるというのではなく、会社の主力事業は30年ぐらいで衰退する傾向があるということ。

世の中の変化を見通す力がなければ変化についていけず、事業は困難に遭遇し極端には事業から撤退、転進の時期を失い没落する。

人は過去の成功体験を忘れられないものである。

しかし、それにこだわっていると、撤退のタイミングを失してしまうことになる。

今の日本の大手家電メーカーがまさにそれではないだろうか。

撤退の時期を誤るとあっと言う間に存亡の危機に陥るということである。

そして会社は絶えず将来の変化を洞察しその対策を立てていく必要があるということ。

また、現在好調の会社であっても、将来も好調であるという保証はないというのもまた事実である。

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