« 新版 戦略PR/本田哲也 | トップページ | 官僚の反逆/中野剛志 »

2012年12月29日 (土)

検察崩壊/郷原信郎

51v7on2kfl__aa278_pikin4bottomright 私の視点をお話しします。日本で、歴史的な政権交代が二〇〇九年にありました。日本の場合は大統領制でなく、衆議院で一番多く議席をとった政党の代表が総理になるという形をとりますから、あの時点で、もし西松建設事件での検察捜査がなかったら、民主党が政権をとった段階で、おそらく小沢代表が総理になっていたのは間違いないと思います。それが喜ばしいことか小沢氏が好きか嫌いかという問題は全く別として、民主主義の下で、選挙で民主党が選ばれた以上、代表の小沢氏が総理になるというのが当然です。
 ところが、検察の捜査によってそれが阻まれてしまった。しかも、この検察の捜査自体に非常に大きな問題があったということになると、これは私の見方からすれば、クーデターです。

本書は元検事の郷原氏と小川敏夫前法務大臣、石川知裕衆院議員、大坪弘道元特捜部長、八木啓代氏ら4人との対談によって構成されている。

上記は対談の中で八木氏が語った内容。

郷原氏はこの4人との対談の内容を総括して「検察の正義」が崩壊したと述べている。

大阪地検の「郵便不正事件」における証拠改ざん事件など、普通では考えられない事件。

何しろ無実の人間を、自分たちの描いたシナリオ通りに有罪に持ち込もうとしているのだから。

挙げ句の果て、都合の悪い証拠は出さず、証拠を改ざんする。

まさに正義の崩壊である。

特に小沢氏の西松建設事件を取り上げ、その危険性を述べている。

日本の検察の起訴有罪率は99.7パーセント。

世界的にみれば信じられないほど高い。

だから、検察に起訴された時点で、世間は「こいつは何かやっているに違いない」と思ってしまう。

もし検察の側で都合の悪い人物がいたとすると、起訴すればよい。

そうすれば社会的に葬られてしまう。

検察のクーデターだという表現も大げさではない。

民主主義が踏みにじられた問題である。

これが許容されるということになると、検察はこれから気に入らない政治家に対していくらでも起訴立件を試みることによって本当に、思い通りに政治を動かすことができる。

逆に政治家の方も、それを恐ろしいと思ってしまうと、絶対、検察に逆らうことができなくなってしまう。

これは恐ろしいことである。

ただ、これは今に始まったことではなく、検察庁という組織の成立以来、ずっと行なわれてきたこと。

最近になって、これらが表面化してきたということで、これを契機によい方向に向かうのでは、と思いたいものだ。

« 新版 戦略PR/本田哲也 | トップページ | 官僚の反逆/中野剛志 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 検察崩壊/郷原信郎:

« 新版 戦略PR/本田哲也 | トップページ | 官僚の反逆/中野剛志 »