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2013年1月15日 (火)

テレビの大罪/和田秀樹

610378 敵でなかったら味方、満点でなかったら0点、善人でなかったら悪人、薬でなかったら毒で、その中間はないという発想を「二分割思考」と言います。この世には白か黒しかなく、グレーは存在しないという伝え方はテレビの特徴的な手法です。(中略)
 精神医学や認知心理学では、二分割思考というのは最悪の考え方とされ、認知療法という心の治療においても、もっとも避けるべきこととされています。二分割思考が心に悪いという話は、前著『人生の軌道修正』でも取り上げました。
 周囲の人を敵か味方だけに分けて考える人は、自分の味方だと信用していた人がちょっと自分の批判をしただけで、「あいつは敵になった」と失望してしまいます。物事をオール・オア・ナッシングで受け止めてしまう人ほどうつになりやすく、うつになった後も悪化して、自殺してしまいやすいのです。

テレビというメディアの特徴として、どうしても物事を単純化して伝える形になってしまうという点がある。

やはり広告収入が収入源である以上、視聴率がほしい。

となると、まず観てもらえる番組をつくる必要がある。

視聴者は多くの場合、複雑に入り組んだ難しい話しを好まない。

できれば物事を単純化して伝えてほしいと思う。

勧善懲悪のような世界、黒白がはっきりしている伝え方、

このようなものが好まれる。

ところが今の世の中、黒白がはっきりしているような物事はそう多くはない。

大部分は、いろんな要素が入り組んで、見方によっては黒にもなり白にもなる、グレーゾーンの問題。

それをあえて単純化しようとするのがテレビというメディア。

当然、伝える情報量や質にも限界がある。

見る側がそのようなテレビの特徴をよく分かってみるのであれば問題ないのだが、

多くの人は、テレビで語られていることは本当のことだと思って観ている。

かつて大宅壮一がテレビにより「一億総白痴化」が進むと批評した。

今の世界、ますますその傾向が強くなってきているような気がする。

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