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2013年2月18日 (月)

統計学が最強の学問である/西内啓

Photo 看護婦として有名なナイチンゲールがあげた最も大きな業績の1つは、戦争に従軍した兵士の死因を集計した結果、戦闘で負った傷自体で亡くなる兵士よりも、負傷後に何らかの菌に感染したせいで死亡する兵士のほうが圧倒的に多いことを明らかにしたことだったそうだ。彼女はこのデータをもとに「戦争で兵士ひいては国民の命を失いたくなければ、清潔な病院を戦場に整備しろ」と軍のお偉方や政治家に迫ったそうだが、これもそうした「集計」の力の1つだったのかもしれない。

本書の主張はタイトルの通り、ズバリ、統計学は最強の学問である、というもの。

確かに、数字で語ることができるというのは大きな力になる。

しかも、それがキチンとした根拠に基づく数字であれば尚更である。

そして、その根拠のある数字を導き出す手法を体系化したものが統計学というもの。

なぜ統計学は最強の武器になるのか?

その答えを一言で言えば、どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで最速で最善の答えを出すことができるから。

ところが、日本人はどうもこのような形の議論は弱いようだ。

代わりに、今だに幅をきかせているのは、カンと経験に基づく議論である。

会議でよく出てくる言葉に

「私の経験によると」とか

「それは昔やって失敗した」とか

特にこれを地位の高い、声の大きい人が言うと、どんなにいいアイデアが出ても、とたんに雲散霧消となる。

これではやるだけ時間の無駄である。

本書を読むと、統計学も随分奥の深い学問だということがよく分かるのだが、

せめて初歩的なレベルでもよいので、身につけておきたいものだ。

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