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2013年2月 6日 (水)

八日目の蝉/角田光代

51fkftdm3yl__aa278_pikin4bottomrigh「前に、死ねなかった蝉の話をしたの、あんた覚えてる? 七日で死ぬよりも、八日目に生き残った蝉のほうがかなしいって、あんたは言ったよね。私もずっとそう思ってたけど」千草は静かに言葉をつなぐ。「それは違うかもね。八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ」

久しぶりに小説を読んだ。

きっかけは同名の映画。

映画を見て興味が湧き、原作である本書を読んでみた。

本書には二人の主人公が登場する。

一人は、不倫相手の子を身ごもったものの、中絶するよう請われ、結果子供の生めない身体になり、不倫相手の赤ん坊を盗んで逃げ回る希和子。

そしてもう一人は、その女に4歳まで育てられた薫。

二人とも、普通ではない生を体験する。

本書のタイトル、「八日目の蝉」とは、地上に出て七日間しか生きられない蝉が、もし八日目も生きていたら、きっとちがった光景が目の前に広がるはず、ということから来ているのではないかと思う。

つまり、主人公の二人は「八日目の蝉」の体験をするのである。

この小説は、生きるとは?親とは?母性とは?ということを問いかける。

別に解答を与えてくれるわけではなく、問いかけるだけである。

しかし、小説とはそんなものではないだろうか。

説教臭い小説など、誰も読みたくはないものである。

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