« コミュニケーション力/齋藤孝 | トップページ | あなたの中の異常心理/岡田尊司 »

2013年2月28日 (木)

採用基準/伊賀泰代

Photo リーダーシップという概念ほど、欧米と日本での理解のされ方が異なる概念も珍しいでしょう。欧米の企業や大学の大半は、リーダーシップを社員や学生がもつべき最も重要な資質のひとつと考えています。それに対して日本では、リーダーシップをネガティブなイメージでとらえ、「自分の指示ばかりして、自分は手を動かさない人」などと、解釈されることさえあります。そのあまりの違いから、日本には文化的にリーダーシップという概念がそぐわないのではないかと思わされるほどです。
 リーダーシップという概念がここまで理解されていない背景には、日本では社会において、さらに言えばビジネスの現場においてさえ「成果が最優先されない場合が多い」ことが挙げられます。実はリーダーシップを考えるとき、常にセットで考える必要があるのが「成果主義」なのです。成果主義とは、「努力でもプロセスでもなく、結果を問う」という考えであり、成果主義を原則とする環境でなければ、リーダーシップは必要とされません。

マッキンゼーで12年間、採用業務を担当したという著者。

その経験の中で知った、これからの時代で本当に必要とされる人材について述べている。

コンサルティングファームといえば、ロジカルシンキングができたり分析力や地頭があることが採用基準であるかのように思われているが、それは誤解だという。

実際には、どんなに地頭が良くても、経営者と良い関係が築けなければ意味がない。

単なるロジカルシンキングも役に立たない。

どんなに精緻な分析ができてもそれだけでは絵に描いた餅。

むしろ、コンサルタントに必要なのは考え抜く粘り強さ、といった泥臭いもの。

そして、最も必要なのはリーダーシップ。

いや、リーダーシップはコンサルタントだけでなく、これからは全ての業種において必要になってくる必須スキルだという。

最近よくグローバル人材という言葉が使われる。

もはや日本だけで通用する人材ではダメだという意味で使われる。

しかし、本当に必要とされているのは、グローバル人材ではなくグローバルリーダーだという。

日本ではリーダーシップは組織のトップに必要なスキルだと受け止められている。

しかし、本来リーダーシップとはすべての人に必要とされるもの。

上司が部下を動かすとき、リーダーシップが必要だが、むしろ必要なのは部下が上司を動かすとき。

このときこそリーダーシップが問われる。

そう考えると、日本人がリーダーシップをいかに狭い概念でとらえているかがよく分かる。

« コミュニケーション力/齋藤孝 | トップページ | あなたの中の異常心理/岡田尊司 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 採用基準/伊賀泰代:

« コミュニケーション力/齋藤孝 | トップページ | あなたの中の異常心理/岡田尊司 »