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2013年3月 7日 (木)

アインシュタイン丸かじり/志村史夫

41rses69xyl__aa278_pikin4bottomrigh 科学の世界のみならず一般社会においても〝超スター〟であったアインシュタインを撮った写真は無数にあるが、その中で特に有名な写真の一つは、一九四七年に写真家のハルスマンが撮影した「懺悔するアインシュタイン」であろう。その撮影の時のことをハルスマンは次のように回想している。
 アインシュタインは私のカメラを見つめながら、突然、話し始めた。自分の方程式E=mc2とルーズベルト大統領にあてた手紙が、原爆を実現させ、自分の研究の結果が多くの人を死なせたことを残念に思っている。……この底抜けに人のいい、慈悲深い人が、自分の知恵を政治家に売り渡した結果、荒廃と死をもたらすモンスターの兵器を造ってしまったことをいかに悩んでいるかを全身に感じ取った。
 アインシュタインは黙り込んでしまった。そして悲しそうな眼つきだった。そこには尋問と自責があった。

アインシュタインの熱狂的ファンを自任する著者が、本書で知の巨人の魅力を語っている。

アインシュタインといえば相対性理論が思い浮かぶが、その理論がどのようなものであるか、私にはさっぱり分からない。

もちろん、本書でもその理論をわかりやすく説明してはいるのだが、それを読んでもやはりよく分からない。

ただ、私にとって興味があるのは、アインシュタインの理論ではなく、その生き方である。

第二次世界大戦当時、ドイツが原爆を開発することに脅威を覚え、ルーズベルト大統領に原爆の早期開発の必要性を訴える手紙をアインシュタインが書いたとされている。

実際には手紙を書いたのは彼の教え子の物理学者、レオ・シラードであり、アインシュタインはその手紙にサインをしただけなのだが、

それであっても、その手紙をきっかけとしてアメリカは原爆をつくった。

そして、その原爆が実際に使用されたのは、本来の使用目的であったドイツではなく、日本に対してであった。

上記はそれを知ったときのアインシュタインの様子である。

それにしても、自分の研究が平和目的ではなく、人を殺すために使われたことを知ったとき、彼の心境はどんなものだったのだろう。

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