稼いでいる人が20代からしてきたこと/西山昭彦、八代比呂美、高橋かのん
人には、仕事を「楽しんでやっている人」と「嫌々やらされている人」とがいる。楽しんでいる人は、自分が主役で、仕事や会社はわき役に過ぎない。
一方、やらされている人は、会社や仕事が主役で、自分は使われていると思っている。
もし、仕事が面白くない、やりがいがない、と思うなら、一度自分のことを振り返ってみてほしい。自分は何か会社に対して提案をしたか、今の仕事について改善策を考え、それを実行しようとしたことがあるか、と。
自分はいつも会社の言いなりでつまらない、下っ端だから何も言う権利がない、と思っているとしたら、少し考え方を変えてみよう。 自分で何かを提案し、その提案を実現するために自分で行動するようになったら、そのときはあなたが主役になる。提案によって、職場の環境がよくなったら、すごい達成感を得られるはずだ。そうすると、仕事はがぜん面白くなる。主役は自分で変えられるのだ。
日本的人事制度の特徴は、年功序列、終身雇用だと昔から言われてきた。
今もこれが中心であることに変わりないのだが、今後これが大きく変わってくる可能性がある。
理由の一つは、企業のグローバル化、
そしてもう一つは、実質65歳定年制時代の到来である。
これまで日本的人事制度を守ってきた会社も、65歳まで雇用を維持することを義務化されたとなると、これまでのように定年まで賃金を上げ続けることはできなくなるのは目に見えている。
まさにサラリーマンのサバイバル時代の到来である。
そう考えると、雇われる側の意識改革も必要になってくる。
特に、本書で述べているように、20代から「稼ぐ力」を養っておく必要がある。
本書では「稼ぐ人」と「稼げない人」を様々な角度から比較している。
その中で、共通して言えるのは、稼ぐ人は環境のせいにしないということ。
ここでいう環境とは会社、上司、与えられた仕事等のことを意味する。
特に新人の頃は、仕事は上司から与えられることがほとんど。
しかもあまり面白くない仕事を与えられることが多い。
問題はそのようなとき、これをどのように受け止めるかである。
あくまでもその与えられた仕事に主体的に取り組むことである。
そうすることによって「やらされ感」がなくなり、仕事が面白くなってくる。
そんな一つ一つの地道な積み重ねが大切なのではないだろうか。
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