聖書に隠された成功法則/松島修
一般の成功法則は、「自己実現するためにはどうしたらよいか」を語るものが多いでしょう。それゆえ自己啓発という言葉があります。この視点には一見、何も問題がないように見えます。しかし、この最初の一歩から大きな間違いがあります。
聖書が教えるもっとも確実に、そして簡単に成功する秘訣、それは「自己実現」ではなく、「神実現」なのです。(中略)
自己実現の問題点は、「今の私は、まだ自分が望むステイタス(地位・存在価値)に達していないから、そこにたどり着くために頑張ろう」という概念が潜在的に潜んでいることです。時には明確にそう主張しているものもあります。
本書が他の成功本と違うのは聖書を中心においているという点である。
私自身、聖書を信じるクリスチャンなので、著者の主張には共感できる部分が多かった。
特に「自己実現」の陥る落とし穴についてはその通りである。
自己実現といった場合、その人のセルフイメージは、まず根本的に低いところにあり、そこから「這い上がる」というイメージである。
自分のステイタスを非常に低く受け止め、そこから「這い上がる」というイメージを持たされてしまった思考パターンは問題である。
なぜなら、多くの失敗の原因は、低すぎるセルフイメージにあることが多いからだ。
まずスタートの部分から間違っているのである。
対して、聖書の与えるセルフイメージは非常に高いところにある。
「人は、それぞれ目的をもって神によって創造された」
「人は、神に似せて作られた最高傑作である」
「人は、神から愛されている」
これらが聖書が与えてくれるセルフイメージである。
自分のことを、神が創造された最高傑作だと意識する人と、望まれず偶然生まれてきた価値のない存在だと意識する人とでは、天と地ほどの差がある。
ただいたずらに頑張ろうとせず、まず正しいセルフイメージをもつことから始めたらどうだろうか。
そうすれば生きることがもっと楽になるはずだ。
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