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2013年4月26日 (金)

日本の景気は賃金が決める/吉本佳生

206660_01_1_2l  結論は、すでに提示していました。〝男・大・正・長〟と〝女・小・非・短〟のあいだでの賃金格差--男女間の賃金格差、企業規模の大小による賃金格差、正規・非正規などの雇用形態による賃金格差、勤続年数の長短による賃金格差が、消費不況の大きな原因のひとつです。国際的にみて、日本でのこれらの格差はかなり大きく、そんな賃金格差があるなかで賃金デフレが起きたことで、日本全体での賃金格差が広がり、それが消費不況をよりいっそう深刻にしてきたのでした。

今のアベノミクスが成功するかどうかは、企業の賃金がアップするかどうかにかかっているといっても過言ではない。

ただし、全員一律に上げればいいのかというと、そうではない。

大事なのは日本独特の賃金の支払い方が消費不況をより深刻にしているという認識をしっかりと持つ事。

著者はそのことを〝男・大・正・長〟と〝女・小・非・短〟の間での賃金格差、という表現で表している。

つまり、男女間の賃金格差、

企業規模の大小による賃金格差、

正規・非正規などの雇用形態による賃金格差、

勤続年数の長短と年齢による賃金格差が消費不況の元凶だと述べている。

確かに、企業の人事コンサルをしていると、このことを痛切に感じる。

よく関与先企業の社員の賃金をプロット図にすることがある。

すると、まさにこのアンバランスが浮き彫りになる。

しかもこの賃金格差について会社は社員に合理的な説明ができない。

同じ仕事をしていながら、男女間、勤続年数、年齢によって違いがある。

仮に同じ仕事を男性社員と女性社員がしていたとする。

女性社員から「なぜ彼は私と同じ仕事をしているのに給料が高いんですか?」と質問されたら、どう答えるのだろうか?

まさか「彼は男だから」とは言えないだろう。

おそらく合理的な説明のできる企業はないであろう。

昨日のニュースでファーストリテイリングが世界同一賃金を導入するということが報じられた。

企業のグローバル化が進む中、今後、このような流れは徐々に出てくるかもしれない。

同じ仕事、同じ貢献度であれば給料も同じ、この当たり前ことを実現することは景気回復にもプラスになるのではないだろうか。

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