« 夢をかなえるゾウ/水野敬也 | トップページ | 弾言/小飼弾 »

2013年4月29日 (月)

止まらない世界/田村耕太郎

Photo  オランダは「稼ぐ農業」を実践することによって、農業を強くしている。食料自給率を上げるためにはトン当たり利益の少ない飼料や穀物を作らねばならない。それらでは利幅は薄く農家は儲からない。オランダはチーズや肉、トマトやパプリカ、マッシュルーム、そしてイチゴにという単位面積当たりの利幅が高く、農家が潤う品目に特化した。結果的に、自給率は14%まで落ちたが、付加価値ベースでは世界最高水準の農業を実践している。

本書で言っていることは、「今世界はチャンスであふれている、日本人よ、もっと世界に目を向けよう」ということ。

中でも農業についての記述が印象に残った。

農業の問題は、最近のTPP参加の問題で浮き彫りになった。

TPP参加について今も農協は強行に反対している。

関税が撤廃されたら日本の農業は壊滅する、と。

でも、本当にそうなのか?

そこで参考になるのは他国の事例である。

ここではオランダの例をあげている。

オランダは、国際的に農業で稼ぐ上で、日本以上に不利な条件が随分ある。

まず国土面積は日本の5分の1しかない。

次に農業者の数は43万人で日本の7分の1以下の規模。

低温で日照時間にも恵まれない。

人件費も高い。

パートタイム労働者の時給が日本円で2000円近くするという。

それでいて、強い農業を形づくっている。

農業輸出額は680億ドルでアメリカに次ぐ規模だ。

これは日本の30倍に相当する。

まさに「稼ぐ農業」を実践しているのである。

日本はなぜそれができないのか?

一言で言えば守られすぎている、ということ。

いまだかつて、規制に守られ続けて、成長した業界は皆無である。

ビジネスの世界では、勝ち目のある分野に自社の資源を集中する「選択と集中」は当たり前のことである。

ところが、農業の世界では、そのようなことすらも非常識と考える人が多い。

今回のTPP参加をきっかけに、真剣に考えるべきではないだろうか。

« 夢をかなえるゾウ/水野敬也 | トップページ | 弾言/小飼弾 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 止まらない世界/田村耕太郎:

« 夢をかなえるゾウ/水野敬也 | トップページ | 弾言/小飼弾 »