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2013年4月 5日 (金)

沈まぬ太陽(二)/山崎豊子

51rebmpd6zl_ss500_ 「残念ながら、国民航空はものが云えない職場と云われるほど、労使関係は正常ではありません。アンケートにも、95パーセントの乗員が『安全の基礎となる労使関係が非常に気になる』と答えています。
 その大きな原因は、国民航空には多くの不当労働行為があるからです。昭和40年に、乗員組合には4名が解雇されましたが、この問題について会社は、裁判所あるいは労働委員会で、すでに21回も解雇無効の判決あるいは命令を受けているにもかかわらず、単に裁判を取り下げただけで、解雇事件の全面的な解決には至っておりません。」

国民航空はインドなどで立て続けに飛行機事故を起こす。

この事故が契機となり衆議院で特別委員会が開かれる。

上記は、国民航空のパイロットである参考人の証言。

この証言からも伺えるように、この半官半民の航空会社の労使関係はかなり問題がある。

というより、本書を読んでいると、この第2巻まで、ほとんど労使関係の記述で占められている。

自分の出世のことしか考えていない経営層と、対立を繰り返す労働組合。

それぞれが自らの権利と既得権を主張する。

そこには「顧客」という視点が全く出てこない。

仕事柄、普段は使用者側に立って考えることが多いのだが、それにしたって、この会社の労使関係は問題がありすぎる。

この後、520名の犠牲者を出す前代未聞の大事故を起こすわけだが、明らかにこれは人災だと言えよう。

この企業の体質と事故を起こすまでの経緯、東電とよく似ている。

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