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2013年4月27日 (土)

間抜けの構造/ビートたけし

Photo 映画でも3Dが流行っているけど、これを奥行きという〝間〟を埋めちゃうことになる。立体を具体的に説明しようとして、かえって立体的に感じなくなる。本物というか現実に近づけりゃ近いほど、粗も見えてくる。平面だけだったら想像力が働くけど、3Dだとそれを殺いでしまう。やっばりある程度〝間〟がないとダメなんだけど、なんか人間というのは、技術の進歩とともにその〝間〟を埋めようとするよね。ちょっと病気じゃないかと思うくらい。
 ラーメンの味を説明すればするほど、聞いている方はまずく感じるのと同じ。(中略)レポーターが説明すればするほど、客は離れていくものなんだ。
 映画も同じで、ある部分の基礎的なことだけ教えてあげれば、あと観ている方が自分の心地いいように受け止めればいい。あまり〝間〟を埋めちゃうとかえって意味を限定しちゃうし、オセロみたいに白黒はっきりさせない方がいいんだ。

お笑いの世界であっても、映画の世界であっても、スポーツの世界であっても一番大事なのは〝間〟であると著者は述べる。

例えば〝間〟の悪いお笑い芸人は最悪だと。

お笑い芸人という顔と映画監督という顔をもっている著者であるだけに、その分野についての記述は非常に説得力がある。

ここでは映画における〝間〟の重要性について述べている。

映画は観ている人に如何に想像させるかが大事なのだが、そのために必要なのは〝間〟だと。

〝間〟があることによって観る人は様々な想像をめぐらす。

ところが最近の3Dを駆使した映画は、その重要な〝間〟の部分を全部埋めてしまっている。

それによって、かえってリアリティを失ってしまっているのだ、と。

これは確かにその通りだ。

3D映画を観ていて、何とも言えないストレスを感じるのはそのようなことがあるからなのだろう。

特に最近は全ての面で〝間〟がなくなってしまっているのではないだろうか。

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