「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方/岩田松雄
リーダーの行動力、と聞いて、具体的に何をすればいいんだろう、と思う人もいるかもしれません。
私は端的に、部下から「ついていきたい」と思われるリーダーに問われる行動は、ひとつの言葉に集約されると思っています。
「何か、困ったことはない?」
多くの場合、部下が頭を悩ませているのは、ポジティブなことではありません。ネガティブなことであることがほとんどです。
だからこそ「何か、困ったことはない?」が有効になるのです。部下は自分からはなかなか困ったことを言いにくい。でも、リーダーのほうからこういった声かけが絶えずあれば、相談してみようと思うでしょう。
私はこれを、口癖にしていました。どこに行っても、現場を訪ねたときでも、「困ったことはない?」と聞いてみる。それはリーダーにしかできないことだと思っていたからです。
上司は部下に対して、「このリーダーについていきたい」と思わせなければならない。
役職が上であれば部下は指示命令により従うだろうが、心から「ついていきたい」と思って従っているかどうかは別である。
では、「ついていきたい」と思わせるためにはどうすればいいのか?
部下が本当に困っている問題を解決してあげればよいのである。
あるいは解決するヒントを与えればよいのである。
著者はことあるごとに「何か困ったことはない?」と声をかけたそうだ。
問題を解決するには権限がなければならない。
「ヒト」「モノ」「カネ」を動かす権限が必要だ。
しかし、部下は権限を持っていない。
だから問題を解決できずに困っている。
だが、その権限をリーダーは持っている。
もし、部下の「困っていること」を解決してあげることができれば、「このリーダーについていきたい」となるだろう。
「何か困ったことはない?」
この言葉、うまく使えば、それだけで「ついていきたい」と思われるリーダーになれるかもしれない。
困っていることを部下に聞いたりしたら、自分には解決できないようなことを言われてしまうかもしれない、という心配もあるだろうが、勇気をもってこれを口癖にする位になるべきではないだろうか。
« 99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ/河野英太郎 | トップページ | 日本国憲法とは何か/八木秀次 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- なぜ「つい」やってしまうのか/デイビッド・ルイス(2019.02.24)
- 人事こそ最強の経営戦略/南和気(2019.02.23)
- やる気を引き出すモノの言い方48/播摩早苗(2019.02.22)
- 脳を鍛えるには運動しかない!/ジョン・J・レイティ、エリック・ヘイガーマン(2019.02.21)
- 世界を動かす巨人たち<経済人編>/池上彰(2019.02.20)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/555602/57339033
この記事へのトラックバック一覧です: 「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方/岩田松雄:
コメント