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2013年5月 4日 (土)

憲法とはなにか/櫻井よしこ

Photo   憲法には、自由や権利が強調されて書かれています。他方、国民の義務や責任についてはあまり書かれていません。たとえば日本国憲法の第三章は「国民の権利及び義務」の章です。この章を始めから終わりまで読んでみますと、権利、自由という言葉が各々、十六回と九回出てくるのに対し、責任と義務は各々四回と三回しか登場しません。文言からも日本国憲法が権利と自由を強調し、責任と義務を相対的に軽視していることが見えてきます。学校や社会の崩壊の根本には、このような憲法の歪みが影を落としているのではないでしょうか。

昨日が憲法記念日だったことから、憲法に関する本を読んでみた。

今、問題になっているのは主に9条と96条だが、ここでは第3章(第10条〜第40条)について述べている。

この章は「国民の権利と義務」についての条文で構成されている。

権利・自由ということばが頻繁に出てくるのと比較して責任・義務ということばは極端に少ない。

このアンバランスさがそのまま教育や社会の崩壊につながっていると著者は言う。

例えば学校における先生と生徒との関係。

これは上下関係であって平等ではない。

ところが自由と平等ばかりが強調されてしまい、おかしくなってしまっている。

今、体罰の是非論が問題になっているが、それ以前の問題である。

そもそも自由と平等とは何だろうか?

自ら勝ち取るものではないだろうか?

少なくとも与えられることを当たり前として享受するものではない。

何らかの義務と責任を果たした結果として勝ち取ったもの、これが自由・権利・平等ではないだろうか。

各国の国歌は革命歌であることが多いのもそのためではないだろうか。

例えば、フランスの国歌、ラ・マルセイエーズの歌詞は「武器を取れ 市民らよ、隊列を組め、進もう 進もう!、汚れた血が我らの畑のうねを満たすまで!」というもの。

どこかでボタンの掛け違えが起こっている。

その原因の一つは憲法にもあると考えるのは、間違ってはいないといえよう。

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