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2013年5月29日 (水)

重力とは何か/大栗博司

Photo  物理学の目的は、一つではありません。直接的に技術革新に結びつく実用的な研究も、たくさんあります。しかし、その真骨頂の一つが自然界の「基本法則」を発見することにあるのは間違いないでしょう。この世界はいったいどのように成り立っているのか――いわば私たちの存在の根源に関わる問題に答えるのが、物理学が果たすべき一つの大きな使命です。

本書では物理学、特にその中でも重力理論について、その変遷が記されている。

その理論の変遷に伴い、様々な人物が登場する。

ただ、この分野では素人の私が知っているのはニュートン、アインシュタイン、ホーキンス位のもの。

ほとんどは初めて聞く名前であり、別世界の出来事のように感じてしまう。

アインシュタインの名は誰もが知っているだろうが、本書を読んで改めてその存在感の大きさを確認させられた。

重力理論の進化も、アインシュタイン抜きには考えられない。

アインシュタインはニュートン力学とマクスウェルの電磁気学の矛盾を特殊相対論で解決した。

ニュートン理論では説明不能だった重力現象を一般相対論で乗り越えたのが、アインシュタインだった。

しかしそのアインシュタイン理論も、ブラックホールや初期宇宙の特異点といった極限状況には通用しない。

そのため現在では、アインシュタイン理論を乗り越える新たな重力理論が提案されている。

アインシュタインが既存の理論を打ち破り、今はアインシュタインを超える理論が求められているのである。

いずれにしてもアインシュタインを軸に重力理論が展開されている。

アインシュタイン理論の限界を乗り越え、その先に、自然界のすべての現象の基礎となる究極の統一理論があると期待されているのだという。

歴史に「if」はない、とよく言われる。

もしアインシュタインがいなければ、今、私たちが見ている世界は全く違ったものになっていたかもしれない。

そんなことを考えさせられた。

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