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2013年5月 6日 (月)

「エコノミック・アニマル 」は褒め言葉だった/多賀敏行

Photo   例えば、英国の偉大な政治家であったウィンストン・チャーチルはよくポリティカル・アニマルと言われた。その意味するところは、その他の分野はいざ知らず、こと政治にかけては才能がずば抜けているという意味なのである。
  これと同様、「日本人はエコノミック・アニマル」というのは、「日本人はこと経済活動にかけては大変な才能があるので、日本は将来立派な経済大国になるであろう」という意味なのである。(1965年は日本は高度成長の最中で、まだ大国とは言えぬ頃であった)。ブット氏はオックスフォード大学を卒業し、その後同大学で教鞭をとったこともある人で、完璧なイギリス英語を話す人であった。

過去の歴史を振り返る時、その時代の人々のものの見方に決定的な影響を与えた言葉がある。
 
しかし、これらの言葉の中には往々にして話した本人の意図と異なった意味で伝えられたものがある。

マッカーサーの「日本人は12歳」発言や、「日本人はウサギ小屋に住んでいる」という報道、等がそうである。

例えば、日本人は「エコノミック・アニマル」という発言。

これはパキスタンのブット外相が語った言葉だが、本人は日本人を侮辱するためにこのことばを使ったわけではなかったらしいというのである。

著者が多くのイギリス人の知識人に聞いてみても、「エコノミック・アニマル」に侮蔑的意味はない、と答えるそうだ。

もし侮辱するのであれば「アニマル」でなく「ビースト(beast)」という言葉を使うそうだ。

また人が語る言葉には前後の文脈がある。

それを無視して問題となる発言だけを切り取って伝えると、全く違った意味になってしまう。

さらにその言葉だけが一人歩きしてしまう。

場合によってはそれによって政治家や企業のトップの首が飛ぶ。

こう考えると、マスコミの報道は要注意である。

テレビのニュースなどは、時間の関係もあるのだろうが、前後の文脈となる部分をカットして、問題となる発言だけを取り上げ報道することがよくある。

中には明らかな悪意を感じさせる編集もある。

情報が氾濫している今の時代であるだけに、何が本物の情報なのか、見極める目を持つ必要があるということではないだろうか。

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