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2013年7月12日 (金)

知らないと恥をかく世界の大問題4/池上彰

Photo  海外で自衛隊がどう見られているかを実感することが、私もありました。2011年11月のこと。ソマリア沖の海賊から日本の船を護衛するため、アデン湾で活動中の海上自衛隊の様子を取材しました。護衛艦には、接近してくる不審船に対して、マイクを使って警告する装置がついています。英語やアラビア語などでの呼びかけ文が録音されているのですが、英語の文章を見て、驚きました。「This is Japan Navy(こちらは日本海軍である)」と書いてあったからです。思わず自衛隊員に、「こんな言い方していいんですか?」と尋ねると、「This is The Self-defense Force(こちらは自衛隊である)と言っても、海賊には通用しませんから」との答えでした。そりゃそうですね。でも、ひと昔前なら国会で大問題にされたでしょうに、時代の変化を実感しました。

憲法改正の議論が盛んだが、その中心になるのが9条の問題である。

憲法9条は「戦争の放棄」を定めている。

日本は「戦力」を保持しないと書いてある。

では、自衛隊は「戦力」ではないのか。

自衛隊は憲法違反の存在ではないかどうか、過去にしばしば論議されてきた。

しかし、議論を待つまでもなく、自衛隊は明らかに軍隊である。

現に海外では「軍隊」として認識されている。

つまり日本は憲法違反の状態を放置しているということ。

それを解釈で乗り切っているわけだが、これは解釈というより詭弁に近い。

過去に地方裁判所レベルでは、自衛隊が憲法違反の存在であるという判決が下されている

高等裁判所レベルでは、自衛隊については「高度な政治判断」に関わるものであり、司法判断にはなじまない、という論法で違憲判断を避けている。

つまり曖昧のまま放置しているということ。

しかし、自衛隊が憲法違反の存在であるかどうかがいつまでも論議されているようでは、自衛隊員の士気に関わる。

また、自衛隊が海外に出ると、「軍」として扱われる。

国内では「軍隊ではない」と言い、国外では「軍隊」として処遇される。

こんなごまかし、いい加減にやめたてもらいたい。

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