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2013年7月15日 (月)

内閣総理大臣増補版/舛添要一

Photo  私は、ギリシア悲劇とシェークスピアが政治学の最大のテキストであると信じている。そこに書かれてあるのは「生身の人間」である。そして、人間とは、また人間関係というのは、ギリシアの昔から変わっていないことを知る。
 私が驚くのは、古典も歴史の書物もまったく読まない政治家があまりにも多いことだ。ジョン・スチュワート・ミル、ジョン・ロック、ジャン=ジャック・ルソー、ヴォルテール、トーマス・ホッブズ、イマニュエル・カント、ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリッヒ・ヘーゲル……、これら政治学の古典さえも読んでいないとしたら、フランスやイギリスでは政治家以前に市民としても認められない。政治家は人一倍の勉強家でなければ務まらないのである。
 大戦略は、歴史の追体験の中からしか生まれないし、歴史の追体験は読書によってしかできない。したがって、読書をしない人間は指導者にはなれないし、またなってはいけないのだ。

本書は総理大臣の資質について様々な角度から論じている。

著者は総理大臣に求められる要素として次のものをあげている。

普遍的素養として、ヴィジョン提示力、歴史と哲学の素養、人心掌握力、組織力、経験。

今日的素養として、危機の認識と危機管理力、カリスマ性、テレビポリティクス、国際性、IT適応力、が必要とされる、と。

そして最近の政治家の問題として、本を読まなくなったことを指摘している。

確かに、今の政治家の言動を見ていると、軽くなったという印象だ。

言っていることがコロコロ変わるし、そこから信念のようなものが伝わってこない。

今、参議院の選挙期間中だが、政党の代表者の話を聞いても、非常に軽い。

特に野党の党首の話を聞いていると、奇をてらった無責任な発言が目立ち、こんな人たちに日本を任せたらとんでもないことになってしまう、とすら感じてしまう。

著者は「読書をしない人間は指導者にはなれないし、またなってはいけない」と言っている。

全く同感だ。

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