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2013年8月30日 (金)

なるほど!「ポーターの競争戦略」がイチからわかる本/徳留慶太郎

Photo_3 AKB48のテレビCMでブレイクした商品に、アサヒ飲料の缶コーヒー「ワンダ モーニングショット」があります。
 缶コーヒーのジャンルでは、コカ・コーラ社の「ジョージア」が第1位のシェアを占め、さらにUCCなど、強豪ライバルがひしめき合っていました。その中にあって、アサヒ飲料は「朝専用缶コーヒー」を発売します。
 〈朝専用〉などと銘打ってしまうと、午後や夜には買われなくなるという懸念も残りますが、アサヒ飲料はライバルと差別化するため、あえて〈朝専用〉としたのです。
 43パーセントの人が缶コーヒーは朝飲む、さらに、コンビニのPOSデータでも60パーセントが午前中に売れていたという事実がありました。
 では、ほかの商品と中身が違ったのかというと、当初はまったく同じだったと言います(のちに、眠気覚ましのためカフェインの量を増やしました)。
 これらの差別化戦略によって、「ワンダ モーニングショット」は大ヒット商品となりました。

昨日に引き続き、ポーター関連の書籍を読んでみた。

ポーターというと「5つの競争要因」(ファイブフォース)が有名だ。

〈1〉新規参入企業(新規参入の脅威)

〈2〉競争企業(企業間のライバル関係)

〈3〉代替品(代替製品・代替サービスの脅威)

〈4〉買い手(買い手の交渉力)

〈5〉売り手(売り手の交渉力)

がその5つの競争要因。

この中から自社がどのようなポジションを取るかを探っていくというもの。

そして基本は、トレードオフ、つまり、やらないことを決めるということ。

上記抜き書きはそのひとつの例だが、それ以外にも多くの事例がある。

たとえば、沢井製薬のジェネリック医薬品などはその代表例だろう。

ジェネリック医薬品とは、特許が切れた医薬品をほかの製薬メーカーが製造、供給する医薬品のこと。

確かに、新薬を開発できれば大きな利益を上げることができる。

しかし、新薬を開発するには、研究開発費に加え、数多くの試験を繰り返し、許認可を申請して実際に認可されるまで長い時間がかかるなど、莫大なコストがかかってくる。

一方、ジェネリック医薬品なら低コストで薬を製造できるので、低リスクとなる。

沢井製薬は、ジェネリック医薬品に注力し、安定した業績を上げ続けている。

この会社の成功の要因は、高コストの新薬開発を「トレードオフ」したこと。

つまり、特定のセグメントに経営資源を集中すれば、そのセグメント内では「向かうところ敵なし」という環境が作れるということである。

当然、収益率も各段によくなる。

日本人は戦略的思考が欠けているとよく言われる。

逆にいえば、日本だからこそ、トレードオフをうまくやれば、差別化することができるということではないだろうか。

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