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2013年9月25日 (水)

2100年、人口3分の1の日本/鬼頭宏

Imagecahzrs9p 今後45年間で労働生産性を1・8倍に上げるには、年率1・3%の上昇が必要である。もし実現できれば、今後の人口減少下で、05年の国民経済の規模を55年まで維持し続けることが可能になる。過去を振り返ってみれば決してあり得ない水準ではない。

日本は人口減少社会へと突入した。

推計によると、2055年には日本の人口は8993万人になるという。

ピークを記録した2007年の総人口1億2777万人から、約3800万人が減る計算だ。

それより先の推計はなお不確実になるものの、2105年にはさらに半減し、4459万人にまで減るという参考値も発表されている。

この2055年の8993万人という数字は、1955年の総人口とほぼ同水準だという。

問題は、このように人口が減少した場合、現在の生活水準を維持できるかどうかということである。

いまと同じくらいの生活水準を保つためには、人口一人あたりのGDPを維持すればいいという考え方と、GDP全体の規模を維持するべきだという考え方の二つがある。

まずは前者から検証すると、労働生産性を年率0・5%の割合で50年間上昇させなければならない計算になる。

これは必ずしも無理な水準ではないだろう。

次に後者の考え方、現在と同じ水準のGDPを総量で維持すると仮定すると、

求められる労働生産性の上昇率は1・2%になる。

現在、日本の労働生産性はOECD加盟33ヵ国中22位、先進国のなかでは最下位に甘んじている。

産業別に見ると、製造業はまずまずだがサービス業では特に順位が低い。

サービス業はアメリカの半分以下である。

裏を返せば、産業全体の生産性を上げてアメリカの水準に追いつくことができれば、GDPは現在よりも1・5倍程度上昇する。

OECD加盟国中トップのルクセンブルクの水準に近づけられれば、1・8倍にもなる。

この数字、今後の技術革新等を加味して考えれば、決して不可能な数字ではない。

人口減少社会だと言って、決して悲観することはない、ということである。

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