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2013年9月29日 (日)

トヨタ生産方式でドラッカーの『マネジメント』を読み解く/岩月伸郎

Imageca0vh2jr『ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許さない。……彼らはそのような者をマネジャーに選ぶことを許さない』

ドラッカーはマネージャーに求める資質の第一に「真摯さ」をあげている。

でも、真摯さとはなんだろう。

ドラッカーマネジャーが真摯であることの証明は、部下に認められることによってのみ可能だという。

ドラッカーの言う『ともに働く者、特に部下』が、上司であるマネジャーに対して「あの人は、本当に真剣なんだ」「一生懸命なんだ」「そういう意味で誠実なんだ」と納得してくれなければならない。

どうすればそれが可能か。

マネジャーがともに現場に身を置いて同じ環境を共有、体験することから始まるのではないだろうか。

現場に身を置いて事実を共有することで、初めてマネジャーの指し示す方向や、そのマネジメントのありようや人間性が理解される。

現場も見ないで想定だけで方向づけをしたり、解釈をそこへ下したりしていても、マネジャーとしての役割が務まるケースはあるだろう。

しかしそれでは真摯さを、ともに働く者や部下に分かってもらうのは難しい。

現場を共有して初めて、部下は「この上司は、このマネジャーは真剣でかつ誠実だ」と認め、「まあ、能力は別にしても」などと思いながらもついてくるものだ。

「トヨタ生産方式」の生みの親、大野氏は、役員になっても現場を歩くことをやめなかった。

そして、「今君はどうして道具を持ちかえたんだ」と、気づいたことはその場で手取り足取り指導したという。

現場の社員にとって雲の上の人が、真剣に指導してくれる。

これが部下が認める「真摯さ」なのだろう。

「トヨタ生産方式」はとにかく徹底した現場主義で現地現物を大事にする。

ある意味、ドラッカーの真摯さを実践する仕組みが「トヨタ生産方式」だと言えよう。

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