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2013年10月 2日 (水)

毎日4時45分に帰る人がやっているつまらない「常識」59の捨て方/山田昭男

44559 中国の言葉に「先憂後楽」というものがある。
「天下の人びとに先んじて憂い、天下の人びとに後れて楽しむ」という一文を省略したもので、本来は政治をつかさどる人の心構えを説いたもの。
 ビジネスにおける「先憂後楽」とは、まずは相手を喜ばせることを優先させた結果として、自分も一定の成果を手にすること。これは、企業の経営者や社員にも求められる考え方だとわたしは確信している。
 経営者なら、まずはお客さんや社員を喜ばせたり、感動させたりすることを「常に考える」べきだ。社員なら、お客さんや部下をいかに喜ばせるかを「常に考える」べきである。
 それがうまくできれば、一定の儲けや売上げは必ずついてくる。
 儲けや売上げは「後れて楽しむ」ものなのだ。

本書のタイトルにもあるように、毎朝8時半始業で、1時間の昼休みをはさみ、午後4時45分終業、という会社がある。

岐阜県に本社がある電設資材メーカー、未来工業である。

1日の業務時間は7時間15分が基本で、残業禁止はもちろん、仕事の持ち帰りも禁止。

厚生労働省から「日本一休みが多い会社」として表彰されたこともある。

この会社、創業以来49年間、売上目標を立てたことがない。

だが、赤字決算になったことは一度もない。

営業ノルマも成果主義も一切ない。

どうしてこんなことが可能なのか?

その根本にあるのは、「先憂後楽」という考え方。

つまり相手を喜ばせた結果として会社が儲かるのであって、その逆ではないということ。

しかし、世の中の大部分はその逆のことをやっている。

まず売上目標を立て、そのために社員を叱咤激励する。

その結果、残業が増え、社員は疲弊し、強引な営業の結果、クレームが増え、顧客は離れていく。

負のスパイラルに陥る。

挙げ句の果て、世間からはブラック企業と揶揄される。

本書で述べられていることはすべて、ビジネスの基本の部分であって、いわば当り前のこと。

しかし、この当り前のことを当り前にやることほど難しいことはない。

未来工業の事例は、ビジネスの基本を守ることがいかに大事かということを教えてくれる。

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