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2013年10月 4日 (金)

7割は課長にさえなれません/城繁幸

Photo 日本はいまも変わらず年功序列の国である。成果主義だなんだといっても、横並びの初任給からスタートし、中高年ほど給料が高い現実は変わってはいない。この制度においては、若いあいだは安い給料で我慢しつつ、40歳を過ぎてからの処遇で報われることになる。
 ちょうど年金と同じと思えばいい。若いあいだはせっせと中高年の功労者を支えてやり、45歳以降は逆に若い後輩に支えてもらう賦課方式である。
 ところが現在、この制度は深刻な機能不全を起こしている。一九九〇年入社の大卒者で課長以上に昇格している人間が、たったの二六パーセントしかいないというデータもあるほどだ(二〇〇七年、読売新聞社大手一〇〇社対象調査)。
 理由は簡単な話で、経済が低成長(年によってはマイナス成長)する時代になったいま、組織自体も大きくならず、デフレ下で売上も低迷する企業がほとんどだからだ。つまり、ポストの数はよくて横ばいとなり、みんなを課長にしてあげるわけにはいかない。

日本的雇用の一つとして年功序列、終身雇用が挙げられる。

統計によると大企業の大部分が成果主義を導入しているようになっているが、実態はこれまでの年齢給を廃止したくらいで、マイナーチェンジでとどまっている。

年功序列を維持するには、少なくとも3つの要件が満たされる必要がある。

第一に、会社は40年間、存続し続けるということ。

第二に、会社の年齢構成が40歳以下の方が多いということ。

第三に、経済が右肩上がりだということ。

ところが、現在、この三つとも崩れてしまっている。

もはや年功序列が維持できなくなっているのは目に見えている。

今、年功序列による弊害が日本全体を覆っている。

正社員と非正規社員の賃金格差、

男性と女性の賃金格差、

雇用の非流動性、

今、日本型雇用が制度疲労を起こし始めている。

国も企業もこのことを真剣に受け止めるべきだろう。

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