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2013年10月 3日 (木)

ハーバード白熱日本史教室/北川智子

Image 私は思い切って切り出した。「サムライのクラス、何か変だと思わない?」すると、一人が「どうして?」と聞いた。「うーん、よくわからないけど、女の人が出てこないから」と答えると、もう一人のクラスメートが同意してくれた。「サムライのクラスが間違っているかどうかはわからない。でも、女性が全然出てこないのは、確かに変だよね。
 そこで、みんなでどんな女性がいたんだろうね、と考えをめぐらせた。架空の人物像を次々想像し、おかしくてたまらなくなった。その日はずいぶん長いことその話題で盛り上がった。
 そして私は、「とにかく Lady Samurai は絶対にいたと思う」と言い張った。みんなも、いただろうね、と笑った。すると、だんだん本気で Lady Samurai の正体が気になっていった。その時のみんなの目は、素敵な光にあふれていた。それは、見たことのない強い輝き、好奇心の光だった。

ハーバード大学で日本史のクラスを担当する著者。

数人からスタートした受講生が現在は250人を超えるまでになったという。

そのキーワードは「Lady Samurai」

それまで、ハーバードで日本史のクラスは「ザ・サムライ」という名前クラスだったという。

始まりは縄文時代で終わりが現代。

授業では、もっぱらサムライ文化を賞賛していく感じ。

たとえば、源義経と弁慶の話。

童顔の義経とがっちりした弁慶。

そのギャップのなかに生まれる闘争心と忠誠心。

並外れた身体能力。

楠木正成のサムライらしからぬ潜伏ゲリラ攻撃。

戦国時代の武将たちに徳川御三家。

明治の志士たちの活躍。

史実よりも伝説。

その伝説を讃えつづけた日本文化を時間順にたどっていく構成になっていったという。

最初そのクラスの受講生だった著者が疑問に思ったのが、どうして女性が登場しないのだろうという素朴な疑問。

彼女は、それを自分の研究のテーマにし、やがてその切り口でクラスを担当するようになる。

一つの気づきにこだわり、それを追求することにより、人生が開かれていく。

本書は著者がいかにしてアメリカで日本史のクラス担当するようになり、成功したかという、ある種の成功物語である。

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