経営のコツここなりと気づいた価値は百万両/松下幸之助
経営者というものは、知識は最高でなくてもかまわない。知恵も技術も最高でなくてかまわない。けれども、真実にもとづいて経営をしなければならないという使命感だけはだれにも負けないものをもっていなければいけない。それで皆が働いてくれるのだと思います。
知識で経営しようとか、技術で経営しようとか、そういうことでは真の経営者にはなれない。一応の仕事はできるけれど、総合の経営の頂点には立てない。
経営のコツというと、何か小手先のことのように捉えがちだが、松下氏の述べていくことは、むしろ本質的なこと。
「真実にもとづいて経営しなければならないという使命感」をあげている。
つまり、経営の能力的なものも、もちろん必要だが、むしろ必要なのは、経営に対する姿勢の部分であるということ。
その経営者の真摯な姿勢を見て、周りのものが感化される。
そうならなければ経営はうまくいかない、ということ。
これはドラッカーの著書によく出てくる「真摯さ」という言葉とも共通するものがある。
経営というものは、手品でも何でもない。
ごまかしでなく、一つひとつキチンキチンと正しくやり、やがてそれで信頼してもらうということに尽きる、と述べている。
今の経営者を見ていると、確かに経営に関する知識は豊富になっているようだが、何か小手先で経営をしているような感をぬぐいきれない。
松下幸之助の言葉、今の経営者こそまさに学ぶ必要があるような気がする。
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