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2013年11月 8日 (金)

日本の「情報と外交」/孫崎享

Photo  つまるところ、日本ではいまだに、客観的な情報に目を向けることよりも、「空気」といっしょにいることが重んじられているのである。これは、外交政策にかぎらない。どのような政策決定を行おうが、問われるのは、その判断が事実に照らして適切だったかどうかではなく、空気といっしょにいたかどうかなのである。

最近、アメリカの盗聴が問題となっているが、

そもそも日本にはアメリカのCIA、イギリスのMI6、イスラエルのモサドに類する情報機関がない。

また、一方日本はスパイ天国とも言われている。

それは情報に関する感度が低いということを意味しているのではないだろうか。

国家の命運を左右する意思決定をする場合、決め手となるのは正しい情報である。

それらを分析して長期的視野に立った意思決定をすることができる。

ところが日本の場合、意思決定に決定的な影響を与えるのは正しい情報ではなく、「空気」である。

原発、普天間、外交問題等、これらに対して国家としてどのように意思決定していくのか、決定的要因となるのは「空気」である。

正しい情報に基づく、長期的視野に立った判断ができない、

これが日本である。

これが戦前、戦後、そして現在に至るまで綿々と続いている。

今、特定秘密保護法が議論されているが、個人的には国家に秘密があるのは当たり前だと思っている。

国家間の密約もおそらくあるのであろう。

公開される情報もあれば、公開できない情報もある。

それらを踏まえて、国は意思決定をするものである。

日本国内での議論を聞いていると、何かお門違いな議論をしているように思えてならない。

これもすべて最終的には「空気」が意思決定の決定的な決め手になる国であるからこそなのだろう。

最近、この「空気」と添い寝する傾向がますます強まっているような気がする。

このことにもっと危機感を持つべきだろう。

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