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2013年12月14日 (土)

感動する!日本史/白駒妃登美

Photo クラーク博士が札幌に滞在したのは、わずか八ヵ月。けれども、人間の影響力は、時間の長さに比例するわけではないのです。たとえ時間は短くとも、お互いを信頼し合い、密度の濃い時間を過ごせれば、人間の影響力は絶大です。
 Be gentleman !……そこには、「自分のことは自分で処することのできる人間になってほしい」という学生たちへの思いが溢れています。この自由・独立・人間尊重を基盤としたクラーク博士の人生哲学が、学生たちの意識の底に眠る武士道を呼び覚まし、その二つが混じり合うことで、凛とした独特な校風ができ上がっていったのでしょう。

クラーク博士に直接教えを受けたのは、一期生16名にすぎない。

しかし、彼の帰国後も、その校風を引き継いだ札幌農学校からは、『武士道』を著した新渡戸稲造、『代表的日本人』の著者・内村鑑三、土木工学の広井勇、植物学の宮部金吾ら、多彩な人材が輩出された。

彼らは北海道開拓のみならず、その後の日本の発展に大きな影響を与えることとなる。
つまり、人間の影響力とは時間の長さに比例するわけではない、

短期間であっても、圧倒的、決定的な影響を与えうるのだということである。

短期間で強い影響を与えたということに関して、まず思い出すのは、吉田松陰の松下村塾である。

松下村塾から、高杉晋作、久坂玄瑞をはじめとして、のちの内閣総理大臣2名、国務大臣7名、大学の創立者2名など、明治日本の屋台骨を背負って立つ人材が数多く輩出された。

松陰が松下村塾で子弟の教育にあたった期間は、長く見積もっても2年10ヵ月。

人の影響力は時間の長短によらないということであろう。

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