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2013年12月30日 (月)

「アベノミクス亡国論」のウソ/上念司

Photo  元ボクシング・ヘビー級王者のマイク・タイソンのトレーナーのカス・ダマト氏は、次のようなことを述べています。
 「恐怖心は火と同じで、使い方によっては自分を助けてくれるけど、使いようによっては自分を滅ぼすことにもなる」(中略)
 国家破産が心配だというのは、まさに恐怖心の表れです。しかし、その恐怖心はその使い方ひとつで、自分を助けてくれたり、自分を前向きにしてくれたりすることもあります。逆に、間違ったネガティブな方向に使って、逃げよう、守ろうとしていると、かえって自分を滅ぼすかもしれません。もちろん恐怖心から逃げようとして積極的に攻めたところで、恐怖からは逃げられず、逆に自分が滅びる場合もあります。
 まさに恐怖心は火と同じで、使い方によっては、自分を助けてくれる場合もあれば、自分を滅ぼすことにもなります。

アベノミクスで好景気に向かいつつある日本だが、まだまだメディアの世界では「反アベノミクス論」が大勢を占めている。

彼らは金融緩和で日本が破産するというウソを平気で垂れ流す。

しかし、これがいかに根拠のないものであるか、本書は論破している。

例えば、マネーを刷りすぎるとハイパーインフレになり、国家は破産するという主張。

これも考えてみたら根拠は希薄である。

例えば、第二次世界大戦終了後、日本のインフレ率は約60%まで上昇した。

ところが、この激しいインフレは長続きしなかった。

1949年3月には「ドッジ安定化政策」という金融引き締め政策が実施され、それから1年ほどの間に物価上昇率は一気にマイナスになるまで低下してしまった。

戦後すぐの国土が荒廃した状態ですらハイパー状態は約2年程度の短期間で終息してしまった。

しかもこのあと日本は破滅どころか高度経済成長によって大発展している。

つまり、戦争直後の超インフレですら、国家破産本が言うような、日本が破滅するくらいのハイパーインフレとは言えない。

1974年にも「狂乱物価」が発生したが、このときのインフレ率は年換算で21%程度で、こちらも1年で収まっている。

そして、その後、バブル景気が来ている。

そもそもインフレとはモノの値段が上がるということ。

モノを持っている人が圧倒的に有利になる。

その意味では、650兆円という世界最大の資産を持っている日本政府はホクホクのはず。

もし万が一ハイパーインフレにでもなれば、天文学的な金額に相当する資産を持つことになる。

ということは、ハイパーインフレで政府は倒れないということ。

物事には様々な見方がある。

だから、「このままいけば国家は破産する」と主張するもの結構。

しかし、一方、「景気」の「気」は「気分」の「気」ともよく言われる。

その意味で、いたずらに国民の危機感を煽る国家破産本の罪は重いといえるのではないだろうか。

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