ブランディング 7つの原則/岩下充志
私たちは相談を受けた際、しばしば、クライアントに対してブランドプロポジションの有無を聞く。もちろん、その段階ではブランドポジションという言葉は使わず、「『これだけは他社に優れている』『ここが他社と比べてお客様から最も評価されている』と思われていることは何ですか」「全く会社のことを知らない人に自慢するとすればどんな点ですか」「一言で説明するとすれば何ですか」等と聞く。(中略)
その場合、私たちは「『安心』『安全』『快適』『地球に優しい』『地域貢献』『企業市民』『伝統・実績』『顧客満足』等の言葉を使わないで、企業(もしくは商品・サービス)を語ってください」と問う。
「価格競争に巻き込まれたくない」
これは多くに企業が思っていることである。
そのためにはブランディングが大事。
ブランディングとは「あらゆるビジネス活動をマネジメントし、ビジネスの資産であるブランドの価値を最大化すること」である。
そのためには「言葉」が大事である。
自分が何者であるか、思っているだけでは相手に伝わらない。
それは人間関係と同様である。
特にグローバル市場においては、これまで「モノづくり」に傾注してきたこと以上に、この点を磨いていかないと生き残ることはできない。
「沈黙は金」ではない。
自社のブランドを語る場合、上記抜き書きにあるような『安心』『安全』『快適』『地球に優しい』・・・といった言葉を使うことが多い。
しかし、これらの言葉はあまりにもありふれている。
ブランドを戦略として位置付けるならば、言葉に対する感性をもっと磨く必要がある、と言えよう。
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