スイッチ!/チップ・ハース、ダン・ハース
解決志向療法では、あらゆる問題には例外があると考えられている。その例外をいったん把握すれば、スポーツ大会の競技ビデオのように、じっくりと分析できる。「うまくいっていたときのシーンを再現してみましょう。何が起こっていましたか? どう行動しましたか? 笑っていましたか? アイ・コンタクトはしていましたか?」という具合だ。すると、解決策が直接浮かび上がってくる。しかも、その解決策は以前に効果があったものなので、そもそも実行可能だ。
本書で述べているのは「解決志向」についてである。
何か自分のやっていることがうまくいかなかったとき、通常、問題に目を向ける。
「何が問題なのか?」
「その問題の根本原因は何だろう?」
「その原因を解決する手段は何だろう?」
と、考える。
間違いではないのだが、これでうまくいかないことがある。
ところが、「解決志向」ではうまくいっていることに目を向ける。
どんなにうまくいっていない事柄であっても、例外的にうまくいっている部分もあるものである。
解決志向ではその例外に目を向けるのである。
そして、うまくいった理由を探る。
理由がわかったなら、それを基にアクションプランを考え、実行する。
これによって、解決に一歩近づくことができる。
そしてこれを繰り返すのである。
従来の問題解決の手法で限界を感じているものにとっては有効な手法ではないかと思う。
試してみる価値ありである。
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