トヨタから学ぶ“ひもとき”の魔法/石井住枝
今、改めて考えると、トヨタで行っていたことは、決して新しい特殊な技術やスキルが必要ではないことばかりだったことです。
例えるのならば、子供の頃に言われた「しつけ」の徹底でした。
小遣い帳をつけて買いたいもののために貯金をすること、廊下を走らない、間違ったら謝る、失敗してもあきらめないこと、発言に責任を持つこと、明日の準備は前の日にすること、そんなことばかりだったのです。
トヨタを離れてはじめて、その当たり前のことが実は一番難しいということ、トヨタはそれを徹底している会社だからすごいのだということを知りました。
今、自動車業界はトヨタの一人勝ち状態である。
では、その秘訣は何か?
それは「当たり前のことを当たり前にやる」ということ。
ごくごく単純なことなのだが、これを徹底できている企業はほとんどない。
少なくとも私がこれまで関与してきた企業の中で、それができている企業はゼロであった。
トヨタ方式は多くの書物で紹介されている。
でもマネできない。
マネしようとしてもマネできない。
これがほんとの意味でのトヨタのすごさなのだろう。
« サッカーの見方は1日で変えられる/木崎伸也 | トップページ | あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。/日野瑛太郎 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
« サッカーの見方は1日で変えられる/木崎伸也 | トップページ | あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。/日野瑛太郎 »
コメント