大東亜会議の真実/深田祐介
戦後、バー・モウは、
「歴史的に見るならば、日本ほどアジアを白人支配から離脱させることに貢献した国はない。しかしまたその解放を助けたり、あるいは多くの事柄に対して範を示してやったりした諸国民そのものから日本ほど誤解を受けている国はない」(『ビルマの夜明け』)
と述べる。
この誤解している諸国民のなかに「日本国民」自身も含まれているところに、戦後日本の悲劇がある、といえそうである。
上記、ビルマ初代首相バー・モウのことばにすべてが集約されている。
戦後、日本はずっと東京裁判史観にどっぷりとつかっていた。
この裁判においては、「民主主義対ファシズム」という対立図式を硬直的、教条主義的に適用していた。
この裁判に基づく歴史観に戦後日本が支配されてきたのは、まことに不幸であった、といわざるを得ない。
私自身、日教組の教師に教えられ、日本はアジアを侵略した悪い国という考え方をずっと持っていた。
いや、私と同年代のものはほとんどがそのような考え方をもっているのではないだろうか。
しかし、様々な歴史書を読むと、どうもその考えはおかしいということに気づかされた。
そもそも大東亜戦争とか大東亜会議をいう言葉を発すること自体、極右と思われてしまうのが今の日本である。
人間はそれほど賢い存在ではない。
すぐに洗脳されてしまう。
それはあれほどの高学歴な面々がオウムの麻原に洗脳されてしまったことを見ても明らかである。
日本人は東京裁判史観にずっと洗脳されてきたといえる。
その意味で、今、もう一度、日本人が本当の意味で歴史と向き合う時期に来ているのではないかと思う今日この頃である。
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