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2014年6月22日 (日)

クライマーズ・ハイ/横山秀夫

Photo「俺は『新聞』を作りたいんだ。『新聞紙』を作るのはもう真っ平だ。忙しさに紛れて見えないだけだ。北関は死に掛けている。上の連中の玩具にされて腐りかけてるんだ。この投稿を握りつぶしたら、お前ら一生、『新聞紙』を作り続けることになるぞ」

この小説では御巣鷹山日航機墜落事故取材を軸にして一地方新聞内での内幕がリアルに描かれている。

おそらくこれは横山氏自身が上毛新聞の記者時代に体験したことなのであろう。

新聞社と言えども、ある意味、利益を上げなければ当然経営は行き詰まる。

ある時には、真実を報道することが、経営にとってはマイナスになることがある。

そんな場合、多くの経営者は経営を第一に考える。

妥協に妥協を重ねるようになる。

だから、新聞記者として真摯に取り組もうとすればするほど、経営陣とはうまくいかなくなる。

周りの者との軋轢も生む。

経営者はイエスマンばかりを周りに置くようになり、少しとんがった人材は組織でも窓際に追いやられる。

その中で記者たちは自分たちの存在価値や使命感というものを問われ続ける。

何のために自分は新聞記者になったのかと。

この小説で描かれていることは、おそらく横山氏自身が体験をしたことだったのであろう。

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