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2014年7月18日 (金)

予想どおりに不合理/ダン・アリエリー

Photo この本で紹介した研究からひとつ重要な教訓を引きだすとしたら、わたしたちはみんな、自分がなんの力で動かされているかほとんどわかっていないゲームの駒である、ということだろう。わたしたちはたいてい、自分が舵を握っていて、自分がくだす決断も自分が進む人生の進路も、最終的に自分でコントロールしていると考える。しかし、悲しいかな、こう感じるのは現実というより願望──自分をどんな人間だと思いたいか──によるところが大きい。

本書で言っていることを一言でいえば、「人間は不合理な存在だ」ということ。

ふつうの経済学は、わたしたちが合理的であると考える。

つまり、決断に役立つ情報をすべて知っていて、目の前のさまざまな選択肢の価値を計算することができ、それぞれの選択による結果を何にも邪魔されずに評価できると想定している。

そのため、わたしたちは論理的で分別のある決断をするものと見なされる。

そして、たとえときにまちがった決断をするにしても、ふつうの経済学の見方によれば、自分の力で、あるいは「市場原理の力」に助けられて、その失敗からすぐに学べることになっている。

経済学者は、このような前提にもとづいて、買い物動向から法律や社会政策にいたるあらゆるものについて影響力の大きい結論を導きだしている。

しかし、本書の多くの実験結果が示すのは、わたしたちがくだす決断は、従来の経済理論が仮定するほど合理的ではないどころか、はるかに不合理だ、というもの。

だとすれば、ふつうの経済学を修正するのが賢明ではないだろうか、

経済学は、人がどのように行動すべきかではなく、実際にどのように行動するかにもとづいているほうがはるかに理にかなっているのではないだろうか、と著者は主張する。

確かに自分自身の行動を振り返ってみても、合理的とは言えない行動を毎日繰り返している。

でもその人間の不合理性もパターンがあり、ある程度予測することができるという。

人間とは本当に面白いものだと思う。

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