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2014年7月 2日 (水)

ナマケモノに意義がある/池田清彦

Photo アリの世界でも、ハタラキアリの中には何もしない怠けもののアリがいるようだ。ハタラキアリは、巣の掃除をしたり、餌取りをしたり、女王アリや卵をなめてきれいにしたりするが、何割かは働かないで怠けているという。
 しかし、この怠けもののアリたちを排除すると、今度は働いていたアリの一部が怠けもののアリに変わってしまうそうだ。反対に働いているアリを排除すると怠けもののアリたちの何割かが働きものに変わるという。なぜそうなるのかはわからないが、全員が真面目に働く必要はないということなのだろう。

組織の人材の構成比を表す「2・6・2の法則」というものがある。

組織の中の2割が優秀な社員、6割がまあまあ、2割がダメ社員、というもの。

では、その下位の2割の社員をクビにしたら、その組織からダメ社員はいなくなるのか?

どうもそうではないらしい。

まあまあ人材の6割の中から2割くらいがまたダメ社員に変わっていくというのである。

ということは、一見給料ドロボーのように見られている2割の社員にも存在価値があるということ。

また、何をもってダメ社員とするのか?

固定化した価値観で見てダメ社員のレッテルを貼っているだけではないか、という見方もできる。

見方を変えれば、必要不可欠な人材になるのではないか?

という考え方もできる。

全社員が一つの価値観のもと目標に向かって一心不乱に邁進している姿は、一見理想的な組織のようにも見えるが、ある意味「危ない」感じがする。

会社組織もクルマのハンドルみたいに遊びの部分がないとダメなにではないだろうか。

アリの社会も人間の社会も、怠けものの存在はそれだけを見るとマイナスかもしれないが、全体的なマクロの視点から見れば必ずしも悪いことばかりではないのではないだろうか。

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