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2014年7月 3日 (木)

中国のジレンマ 日米のリスク/市川眞一

Photo 豊かさを一度経験すると、豊かでない状況に後戻りするのは困難だ。むしろ、さらなる豊かさの追求が始まる。我慢を強いられる状況に陥れば、政治や政権に対する不満が強くなるのは自明のことだ。
 70年代、日本の政治が不安定化したのは、豊かになる過程で生じた矛盾への怒り、そして豊かさを奪われることへの不安、この両者が政権への強い不満になった結果と言える。

今の中国は70年代の日本とよく似ているという。

70年代、日本人は豊かになった。

豊かになったからこそ、公害や政治の金権腐敗が社会問題化した。

それを加速させたのが、メディアの台頭。

「3C」の一角であるカラーテレビが「一家に一台」となった。

映像を通して伝えられる情報は衝撃的だった。

衆議院予算委員会でのロッキード事件関係者に対する証人喚問は全国にテレビ中継され、証人が繰り返す「記憶にありません」は流行語になった。

そんな日本の70年代に今の中国はよく似ているというのである。

確かに今の中国は、環境問題、権力者の腐敗、メディア、特に今はインターネットの進化、等々、よく似ている部分がある。

ただ、根本的に違うことがある。

それは日本は民主主義の国だが、中国は共産党の一党独裁の国であるということ。

これが吉とでるか凶とでるか?

今は力で民衆を押さえつけているが、どこかでこのタガが外れるときが来るのではないだろうか。

著者はその時、中国には2つの道が考えられるという。

一つは、「覇権国家」としてより強固な体制になっていくという道。

もう一つは、「分裂国家」への道。

つまり、今のチベットやウイグル等の問題が広がっていくというもの。

どちらに向かうにしても日本への影響は甚大なものとなるであろう。

お隣の国であるだけに、上手に付き合ってゆきたいものだ。

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