思考をやわらかくする授業/本田直之
みんなに喜ばれそうな人、いわゆる「優秀な人材」の存在価値は下がる一方だ。
誰にも嫌われないように生きている人は、つまり誰も欲しいとは思わない。
いてもいなくてもいい人物だから、その人はクビを恐れて、組織にしがみつくしかなくなる。
もっと自由に生きたいと思うなら、普通の人たちには嫌われることだ。
普通の人からしてみれば、おかしい。バカげている。とんでもない。
それでいい。
嫌われる覚悟さえあれば、すべてが「自由」に向けて動きだす。
著者は「優秀な人材」の存在価値が下がっている、という。
しかし、むしろ、「優秀な人材」の内容が変わってきているのではないだろうか。
高度成長期の日本企業において、「優秀な人材」とは、上から言われたことをキチンとやる人材だった。
確かに何もしなくても企業の業績が上がっていく時代では、ある意味、変わったことをやることは最大のリスクだった。
そして、そのころ出来上がった「優秀な人材像」がずっと続いてきたような気がする。
しかし、時代は変わった。
今や何も新しいことにチャレンジせず、同じことを続けることは最大のリスクである。
当然、「優秀な人材像」も変わってくるはずである。
しかし、これについては全く変わっていない企業が大部分ではないだろうか。
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