« 大づかみ日本の近現代史/倉山満 | トップページ | 督促OL修行日記/榎本まみ »

2014年9月 6日 (土)

「パレスチナが見たい」/森沢典子

Photo パレスチナといえば、私たちはたいてい、過激派による自爆テロを思い浮かべます。そしてインティファーダといえば、自爆テロか投石による抵抗運動のことだと思っています。
 でも、私が見たインティファーダは違いました。
 侵攻を受けて家を壊され、家族を殺されても、花を植え、パンの宅配を続ける町の人たち。冗談を飛ばし、大声で笑い、旅人をもてなす家族。
 爆撃を受けて壁に大きな穴が開き、外から丸見えの部屋で、人々はコーヒーを飲みながら家族や友人たちと過ごす穏やかな時間を楽しんで、私と目が合うと「ウエルカム!」とミントティーを差し出したり、笑いかけたりしていました。ふだん通りの暮らしを続けること、それこそが人々のインティファーダ、抵抗運動でした。

本書の著者はジャーナリストでもなく、普通の元幼稚園教諭。

彼女の見たパレスチナの人々の日常が記されている。

ただ、私たちの日常と違い、その日常とは、家を壊され、知人・友人・家族を殺される日々。

その日常を素直な目で綴っている。

本当に悲惨だし、いたたまれない。

本書を読むと、イスラエル側がいかにも横暴で血も涙もない人たちのように思える。

イスラエルのシャロン首相などは、横暴な独裁者のように映る。

しかし、この地域の問題は複雑だ。

本書ではパレスチナ側からの視点で書かれているが、おそらくイスラエル側から見ても、同じような光景が描かれるのであろう。

そして戦争で犠牲になるのはいつも女性や子供たち。

当然、戦争のない世界になるのが理想なのだが、現実はそう単純ではない。

パレスチナの問題も数千年という歴史があり、複雑だ。

日本人的なヒューマニズムで見ない方が良い。

現実的な解決策を模索することであろう。

« 大づかみ日本の近現代史/倉山満 | トップページ | 督促OL修行日記/榎本まみ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「パレスチナが見たい」/森沢典子:

« 大づかみ日本の近現代史/倉山満 | トップページ | 督促OL修行日記/榎本まみ »