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2014年9月10日 (水)

おとなの教養/池上彰

Photo ボストン郊外にあるエリート女子大学ウェルズリーカレッジは、ヒラリー・クリントンやクリントン政権時代のオルブライト国務長官の出身校として知られています。ここもまた四年間、徹底したリベラルアーツ教育を行っています。
 同校を訪れた際、女子学生が学内を案内してくれました。とても利発そうな黒人の女子学生でした。彼女は「私は経済学を学んでいる」と話してくれたのですが、それと同時に「でも、経営学は学ばない」と言うのです。
 なぜかと尋ねると、経済学は世の中の仕組みを分析する上で必要な知識である、つまり人間の教養として必要だから学ぶ。でも経営学は、会社に就職をして働く上で役に立つ学問だから、すぐに役に立ちすぎるので大学では教えない、と言うのです。私はビックリすると同時に、目からウロコが落ちた思いでした。

すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる。

本当の教養というのは、すぐには役に立たないかもしれないけれど、長い人生を生きていく上で、自分を支える基盤になるもの。

その基盤がしっかりしていれば、世の中の動きが速くてもブレることなく、自分の頭で物事を深く考えることができるようになる。

それが池上氏が本書で言っていること。

ここでいっているリベラルアーツとは、ギリシャ・ローマ時代に源流を持ち、ヨーロッパの大学で学問の基本だとみなされた七科目のことを指す。

具体的には①文法、②修辞学、③論理学、④算術、⑤幾何学、⑥天文学、⑦音楽の計七科目。

かつてはこうした科目に習熟することが、教養人の条件だったという。

そういえば、最近、朝日新聞に連載されていたコラムの掲載拒否の件で、池上氏が話題になっている。

そのコラムで池上氏が言っているのは「間違えたら訂正すべし、訂正したことは謝罪すべし」という当たり前のこと。

それをできない朝日新聞は「教養がない」と言われても仕方がない。

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