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2014年10月11日 (土)

アメリカは日本の消費税を許さない/岩本沙弓

Photo 消費税の引き上げは日本のグローバル企業にとっては、巨額の輸出還付金がもらえること、競合する海外製品には非関税障壁がかけられること、国内の新規ビジネスの隆盛を抑制できること、派遣労働者の賃金が仕入税額控除の対象になるためコストカットになること、などから非常に都合がよい。米財務省の言い分を参考にすれば新陳代謝の対象となるべき斜陽産業も既得権益にしがみつき生き残りができるというわけだ。内需型の中小零細企業は売上げに直接かかる税金のため経営が圧迫されるが、そうした中小零細企業が潰れてくれればこれまで中小零細企業向けにあった需要が大企業に引き継がれることになる。

今、消費税を8%から10%に上げるかどうか、その決断に注目が集まっている。

しかし、このことには、様々な利害関係者の思惑が絡んでいることが本書を読むとよくわかる。

消費税は非関税障壁であり、国内で消費税案が出るたびに、何らかの米国からの圧力がかかってきたという事実は初めて知った。

また消費税は米国から見れば、非関税障壁であり、TPPの議論と密接な関係があるという主張も面白い。

一方、輸出企業にとっては、本来消費税として回収すべきものが還付金として企業にわたされていることを私は全く知らなかった。

このような背景があることから、輸出で利益を上げている大企業中心の経団連が消費税引き上げに積極的なのも納得できる。

安倍首相は12月に決断するといっているが、その内容がどうであれ、その背後にうごめく思惑に目を向けるといろんなことがわかってくるのではないだろうか。

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