« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »

2014年12月の31件の記事

2014年12月31日 (水)

猿の部長/竹内謙礼、青木寿幸

Photo 「その図体がでかくて、動きが遅いキリンが、なぜ生き残っているか、分かりますか?同じポジションの動物は、相手を弾き飛ばすんです。つまり、弾き飛ばされた種の動物は、絶滅するんです」
 「うーん、それならば、キリンがなぜ、生き残れたのかを考えると……首が長いからか?」
 「そうですよ。キリンは、他の動物が食べることができない、背の高い木の葉を食べることができるからです。もし、キリンが中途半端な首の長さであれば、身体も小さく、足が速い馬に弾き飛ばされて、絶滅していたはずです。ちょっと首が長いのではなく、ダントツで長いから、生き残ることができたんです」

本書はマーケティング戦略の紹介本である。

物語風にマーケティングの基本を紹介している。

例えば、マーケティングにポジショニングによる差別化という考え方がある。

他社に勝つには差別化しなければならない。

では差別化するにはどうすればよいのか?

他にはない強みを持つことである。

そのことをキリンを例に説明している。

図体が大きく動作も遅いキリンがなぜ生き残ったのか?

長い首を使って他の動物が食べることのできない高いところにある木の葉を食べることができたから。

つまりこれはマーケティングにおけるポジショニングという考え方である。

つまり、本当の意味で差別化のポジショニングを探し出すことができた会社は成功するというもの。

マーケティングとは何なのか、を理解するにはよい本かもしれない。

2014年12月30日 (火)

ナショナリズムは悪なのか/萱野稔人

Photo 私は大学卒業後しばらくしてフランスの大学院に進学した。そこで驚いたのは、フランスの哲学思想界ではナショナリズム批判が一つのテーマとしてはほとんどなされていないということだ。ナショナリズムという言葉が哲学・思想の議論ででてくることすらあまりない。それまで日本の人文思想界の状況を多少なりとも当然視していた私は肩すかしを食らってしまった。(中略)
 反ナショナリズムという思想的フレームはこの点でひじょうに日本的なのだ。
 ナショナリズム批判がここまで重要な思想的テーマとなること自体、日本におけるナショナルな言論空間に固有なことだといってもいいだろう。

日本では「ナショナリズムは悪だ」という論調が大部分を占める。

「ナショナリスト」は、「極右」とか「国粋主義者」と表現される。

安倍首相もナショナリストと言われることが多い。

しかし、このような議論こそ、日本独特のものなのかもしれない。

かつて「日本の常識は世界の非常識」と言った人がいたが、

日本という限られた言論空間の中では、物事の本質が見えなくなっているのかもしれない。

2014年12月29日 (月)

構造改革論の誤解/野口旭、田中秀臣

Photo 日本における中間管理職は、「みせびらかし効果」の要素を多分に含むので、その職階と能力が一義的にリンクしてはいない。つまり、役職が高いことが高い能力を示すとはいえない。

本書に述べられている構造改革論については、正直よくわからないのだが、日本の中間管理職の問題については仕事でも実感している部分である。

多くの場合、日本の中間管理職は部下と同じ仕事をしている。

プレイイングマネージャーも日本でしか存在しないという話も聞いたことがあるが、それどころかプレイしかしていないマネージャーも多く存在する。

では、それがどんな意味を持つのか。

著者はそれは「みせびらかし効果」だと述べている。

つまり、部下と同じ仕事をしていて部下より高い給料をもらっている上司がいるということは、

「この会社で長く働き続ければやがてはあなたもあのようになれる」

というメッセージを送ることになる。

それは仕事へのインセンティブを与えるみせびらかしの効果として機能してきた。

「みせびらかし効果」とは、人々の労働意欲には、名誉や地位、さらには権力欲などの感情も大きく作用することに注目した概念だという。

日本では中間管理職は、意思疎通や意思決定の媒体という「職能」において必要とされているというよりも、「みせびらかし」の要素が強いというのである。

ところが、今はそれが逆の効果をもたらしているように感じる。

バブル崩壊後、日本の企業はリストラを進めた。

真っ先に手を付けたのは、中間管理職である。

部下と同じ仕事をしているにも関わらず、2倍の給料をもらっている、いわば「含み損社員」

そこがリストラの対象となったのは、合理的に考えれば当たり前の話である。

バブル崩壊を経て、今や中間管理職は「みせしめ効果」をもたらす存在に変わった。

つまり、「おまえも努力しなければあのようになるんだ」という負のメッセージである。

これは本人にとっても会社にとっても不幸なことである。

日本の多くの組織こそ「構造改革」が必要なのではないだろうか。

2014年12月28日 (日)

独裁力/木谷哲夫

Photo 権力=悪ではありません。
 権力は、何かをしたい人にとってパワフルな道具なのです。

「独裁力」と聞いたときに、まず思い浮かぶ言葉は「独裁者」

そして「独裁者」という言葉から思い浮かぶ人物はヒットラーや金日成。

つまりあまり良いイメージは持てないということ。

一方、組織が変化に耐えて生き残るためには、独裁力が必要となる。

なぜなら、組織を取り巻く環境は、国内・海外ともに急激に変化しているから。

そんな中で、コンセンサスを重視しすぎる重たい組織や、安全を狙い変化を嫌う人たちばかりの組織だと、生き残れない。

今の時代、強い組織や大きな組織が生き残るのではない。

変化に対応できる組織だけが生き残れる。

そのためには独裁力が必要。

独裁力とは権力を持ち、権力を行使する力のこと。

権力の論理、権力のメカニズムを正しく理解すること。

そしてそれを正しく使うこと。

これが求められるということであろう。

2014年12月27日 (土)

日本の職人技/永峰英太郎

Photo 「00(平成12)年のシドニーオリンピックの前に、高橋の足を測定したら、左脚が8ミリ長かったんです。それで、厚さの違うシューズを作ったのですが、アメリカ・ボルダーの合宿中に、そのシューズを履いて練習していた彼女が『左と右の厚さが違うと、何か違和感がある。やはり同じ厚さにしてほしい』って私に言ってきた。メンタルな部分なので、このままでは走りに影響が出てしまうかもしれません。しかし、同じ厚さにしたら、必ず悪い影響が出る確信もありました。どうすればいいのか、かなり悩みましたね」

一流のアスリートにとって身に付けるシューズやグラブやバットは単なる道具ではない。

身体の一部である。

事実、一流のアスリートは身に付ける道具に独特のこだわりを持つ者が多い。

そしてそれを支える一流の職人がいる。

本書はその職人にスポットを当てたものである。

例えば、高橋尚子や野口みずきのシューズを作った三村氏。

彼は「選手の要望を100%聞き入れたシューズ作りでは、選手を満足させることはできない」という。

その一つの例が高橋選手とのエピソード。

高橋選手の左脚が8ミリ長いことから、それを修正するシューズを作って履いてもらったら「違和感がある」との答え。

もし選手の言うことを聞くだけだったらプロとは言えない。

そこで三村氏は本人には内緒で左右で8ミリ、高さの違うシューズを上手にマモフラージュして使ってもらったという。

結果、高橋選手は見事オリンピックで優勝。

高橋選手がその事実を知ったのは、金メダルを取った2日後。

挨拶に来た高橋選手に本当のことを告げたら驚いていたという。

「プロとは何か」ということを考えさせられるエピソードである。

2014年12月26日 (金)

士業のための「生き残り」経営術/東川仁

Photo コンサルタントという仕事柄、多くの士業とお話しする機会があるのですが、たいていは私のように「食えるまでに3年かかった」とおっしゃいます。しかしその一方、3年もかからなかった人も意外と多いのです。大勢からお話を伺ううち、そして自分の過去も振り返れば、その差は「積極的に投資をするかしないか」にあると確信しました。すなわち、お金を上手に使う士業は早めに軌道に乗り、その後も生き残っていきやすいのです。

弁護士や税理士など、「士」という単語が最後につく資格を持つ者を「士業」という。

私も社会保険労務士という士業の一人である。

多くの人が勘違いするのは、このような「士」の付く資格を取得すれば自然とお客がつき食っていけると思うこと。

実際はそんなに甘くはない。

事実、私の周りの社労士もそれだけでは食っていけない人も多くいる。

中には、廃業する人もいる。

幸い私はこの仕事を始めて12年になるが、お金には困っていない。

何がポイントか?

それは「投資」だと思う。

特に「自分自身への投資」は重要だ。

自分自身に積極的に投資し、選ばれる自分になること。

これが生き残りのポイントではないだろうか。

2014年12月25日 (木)

経済大国なのになぜ貧しいのか?/苫米地英人

Photo 世界のパワーゲームは新たな段階に入っています。ツイッターやフェイスブックのつぶやきひとつで、1国の政権が吹き飛ぶ時代です。現代の戦略兵器は、もはや核ではなく、ネット上のつぶやきや書き込みだということです。
 歴史を紐解くまでもなく、戦争の狙いはつねに経済的な収奪です。そして、それはアメリカやヨーロッパ列強の首脳が命じているのではなく、その背後にいる、途方もない権力を握る世界有数の投資家たちです。

世界はごく一握りの人たちが動かしている。

これが本書が主張していること。

確かに、アメリカの富は、わずか1%の大富豪に握られているということはよく聞く話である。

そして、それと同じような状況は、そのまま大差なく世界の富の状況に当てはるという。

私たちがふだん見かけることのない大富豪が、何をどう考え、何に期待し、どのようなシナリオを描くかによって、世界中の国民の生活が左右されるという。

今、有利な投資を求めて世界を駆け巡る短期資本は、世界の貿易決済額の40倍に上るといわれている。

実体経済の上に、それをはるかに上回る金融資本が乗っかっている経済は、かつての資本主義とは全く違う。

今、世界は何によって動かされているのか?

想像力を働かせる必要がある。

2014年12月24日 (水)

無印良品は、仕組みが9割/松井忠三

Photo 無印良品のマニュアルは、決して無味乾燥なものではありません。むしろ、日々の仕事に生き生きと取り組みながら、成果を出していくことができる、最強の〝ツール〟です。

無印食品が経営危機に陥ったとき、まず最初に取り組んだのは、賃金カットでもなく、リストラでもなく、事業の縮小でもなく、仕組みづくりだった。

簡単に言うと、それは「努力を成果に結びつける仕組み」「経験と勘を蓄積する仕組み」「ムダを徹底的に省く仕組み」。

これが、無印良品の復活の原動力になった。

仕組みとは、組織の根幹にあたるもの。

これがしっかり築けていないと、いくらリストラをしたところで、不振の根本原因は取り除けず、企業は衰退する。

何事も「基本」がなければ「応用」がないのと同じように、「会社の仕組み」がなければ、そこから「知恵」も、ひいては「売上げ」も生まれない。

逆に、シンプルに仕事ができる仕組みがあれば、ムダな作業がなくなる。

仕組みを集約したもの、それがマニュアルである。

無印良品には「2000ページのマニュアル」があるという。

情報を共有する仕組みがあれば、仕事にスピードが生まれる。

経験と勘を蓄積する仕組みがあれば、人材を流動的に活用できる。

残業が許されない仕組みがあれば、自然と生産性が上がる。

企業の力を決定づけるもの、それが仕組みだといえるのではないだろうか。

2014年12月23日 (火)

恋のすれちがい/呉善花

Photo やがて私なりにわかったことは、日本人には心の内面を直接表現することを避けようとする傾向が強く、多くの場合、間接的な表現に触れてその奥行きを探りあう、感じあうということをやっている、ということだった。その点韓国人は、嬉しい、悲しい、辛い、苦しいなど、感じるままの情緒に乗せて、心のうちをストレートに相手にぶつける傾向が強い。日本人としては、日常的に耳にするには、強すぎ、重すぎ、また生々しすぎる表現をぶつけられ、かえって自分の言いたいことが言えなくなってしまうのだと思う。

先日、内閣府が行った調査で、韓国に「親しみを感じない」と答えた人が66%となり、昭和50年の調査開始以降、最も多くなったというニュースがあった。

確かに近年の従軍慰安婦の問題で悪化しているのはよくわかる。

本書を読んで感じたことは、そもそも日本人と韓国人とは感情表現が全く違う、

これでは分かり合えることなどできないだろう、ということ。

心の内面はいくら言葉で言っても言いつくせない性質のものだ。

だから人は互いの心を察しあおうとするのだが、そこに文化のちがいがかかわってくる。

お互いが近づけば近づくほどうまくいかなくなる。

これが現実であるならば、それを認めて、お互い距離を置く。

これが一番の解決策のような気がする。

2014年12月22日 (月)

アベノミクスの真実/本田悦朗

Photo 「予想」(期待とも言います)こそが、経済では肝になります。景気がよくなりそうだという予想が生まれると、市場はそちらの方向に動きます。

本書の著者、本田氏は、内閣官房参与をしており、いわばアベノミクス理論を支える一人。

今回の選挙でもアベノミクスが争点になったが、私も含めアベノミクスを理解している人はほとんどいないのではないだろうか。

第一の矢は、大胆な金融政策

第二の矢は、機動的な財政政策

第三の矢は、民間投資を喚起する成長戦略

この程度のことはわかるのだが、これが何を意味し、何を目指しているのか?

この点をキチンと説明できる人はそう多くはいない。

アベノミクスの本質とは何だろうか?

本書を読んで思ったのは、結局「デフレマインドを変えること」だということ。

日本はバブル崩壊以来、長い間デフレにある。

デフレとはモノの値段がどんどん下がる現象。

モノの値段が下がるのは一見いいようだが、結果、人々はモノを買わなくなる。

それによって経済はますます停滞する。

日本はこれが長い間続いてきたわけだ。

しかし、今の20代の若者は、生まれてからずっとデフレだったわけで、このマインドを変えるのは並大抵なことではないように感じる。

でも、こう考えること自体、デフレマインドに陥ってしまっているのだろう。

この根は深い。

2014年12月21日 (日)

結果を出しながら人を育てる上司の魔法/黒岩禅

Photo 「頑張れ」「頑張ります」を無くすことが、「結果を出しながら人が育つ上司の魔法」になります。

「頑張れ!」「頑張ります!」という言葉、あらゆる職場で乱発されている。

上司が「明日の訪問、頑張れよ」というと、

部下が「ハイ、頑張ります」と答える。

でも、これでは何も変わらない。

私はよく関与先で社員の人事考課結果を最終決定する評価調整会議の司会をする。

ある上司に「あなたの部下の○○さんはどうしてA評価なんですか?」と聞くと、

上司は「今期、彼はよく頑張りましたから」と答える。

こっちはどんな行動をし、どんな結果を残したのかを説明してもらいたいのに、「頑張りました」の一言ですませてしまう。

「頑張りました」という言葉を使うことによって、上司としての説明責任を放棄してしまっている。

これでは何も変わらない。

「頑張れ」「頑張ります」と口にすることで、「具体的になにをするのか」を考えることを放棄していることに気づくべきだ。

上司は、部下に対して「頑張れ!」ではなく、具体的な指示をするようすべきだ。

部下も何をしたかを具体的に報告すべきだ。

このような会話の内容を変えることから会社が変わっていくのではないだろうか。

2014年12月20日 (土)

働く女性28歳からの仕事のルール/田島弓子

28 私にはある仮説があります。
 それは「男って、な~んにも考えずに働ける生き物」というもの。
 これまでの社会人生活の中で、「なぜ自分はこの仕事をしているんだろう?」と悩むことなく働き続ける男性の姿をたくさん見てきました。
 どうやら彼らは、「理不尽な上司だけど、仕事だから我慢しとくか」「納得いかないけど、仕事だし」といった割り切りができてしまうようなのです。「だって仕事だから」という、働くことに対する“無条件の大前提”があるように思えます。
 しかし女性はこうはいきません。
 「理不尽な指示は、いくら上司でも我慢できない」「納得がいかなければ、たとえ仕事でも断固イヤ!」―それを上司に直談判するかしないかは別として、私を含め、心の中ではそのように感じる人が圧倒的ではないでしょうか。

この著者の指摘、当たっていると思う。

ある意味男は「仕事なんだから」と割り切っているやっている部分がある。

刷り込みに近いものがある。

ところが女性はそうではない。

「いいから黙って働け」と言っても通用しない。

先日、ある関与先で女性だけを集めて会議の司会をした。

自由に発言させると、出るわ出るわ、職場、上司、仕事そのものに対しての不平不満。

それこそ収拾がつかない状態。

でも、自由に喋らしたら、みんなすごく満足した顔つきになった。

「女はわからない」とつい思ってしまった。

でもはっきりと言えることがある。

それは「女性は男とは違う価値観で働いている」ということ。

だから間違っても男のモノサシで測らないことである。

本当にそう思う。

2014年12月19日 (金)

田舎力/金丸弘美

Photo そんななかで忘れられない言葉がある。
 千葉のある農家の方からは「東京の人は元気だよな。これだけ農薬ぶっかけているのによ、なかなか死なねえもんなあ」と言われた。

本書の著者は食環境ジャーナリスト。

「食と農からの地域再生」「地域のブランドデザイン」をテーマに全国800あまりの農山漁村を取材している。

同時に地域活動や食育事業のコーディネートに携わっている。

その取材活動の中での、上記抜書きのある農家からの言葉はショッキングである。

安いもの、見栄えの良いものをみんなが求めた結果、私たちはとんでもないものを口にしているのかもしれない。

でも本書を読んでみると、そのことから、今、揺り戻しが起こっていることが見て取れる。

この流れ、しっかりと育ててゆきたいものである。

2014年12月18日 (木)

東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと/伊藤元重

Photo 「働く」という言葉には少なくとも三つの言葉が浮かんでくるという。「レイバー」、「ワーク」、そして「プレイ」である。レイバーとは、文字通り、肉体労働のことである。牛や馬と同じように、肉体を駆使して仕事をする。(中略)
 労働の主力はレイバーからワークに変わっていった。オフィスで事務作業をしたり、工場で機械を使ってモノ作りに励む。これらはみなワークである。肉体労働というよりは、組織の中で与えられた仕事をきちっとこなす。多くの人はワーカーとして生活を成り立たせていた。(中略)
 私がここで強調したいことは、いま新たな技術革新やグローバル化の下で、仕事の中心がワークからプレイに変わろうとしているということだ。プレイというのは遊ぶという意味もあるが、ここでは仕事のことである。

「働く」内容が時代の移り変わりとともに変わってきたという。

「レイバー」から「ワーク」そして「プレイ」へと。

この指摘、ナルホドと思った。

技術革新やITの進化によって、働き方が変わってきたのである。

そして今は「プレイ」の時代。

働く人は「プレイヤー」である。

機械やITにできない事のできる人。

むしろ、機械やITを使いこなすことのできる人。

それが「プレイヤー」

人にしかできないことで如何にして他と差別化できるか?

このことをこれから働く人は求められるのではないだろうか。

2014年12月17日 (水)

宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方/古川聡

Photo リスクを受け入れられるかどうかは、まずそのリスクを正確に把握することが必要です。

宇宙飛行にリスクはつきものだ。

例えば、事故のリスクという点では、宇宙飛行は一般的な交通機関に比べればまだとても高い。

今でも何らかの事故が起きる可能性が1%ほどあると言われている。

命に関わるという点から見て100回に1回という確率は決して低くはない。

でも、だったらやらないのか。

それでは科学の発展はあり得ない。

リスクを正確に把握した上でやるのである。

考えてみればこの世の中、リスクのないものはどの位存在するのだろう。

人生の中で、ある企業に就職するのも、結婚するのも、子供を産むのも、リスクはかならずある。

大事なことはリスクを正しく把握すること。

その上で、やるかやらないか、正しく決断することが大事。

リスクを正しく把握するということは、言い方を換えれば、正しく怖がるということ。

例えば、原発再稼働の問題。

今の議論、ただいたずらに「危ない、危ない」と言っているだけのような気がする。

「放射線」と聞いただけでむやみに怖がるのは、あまりよいことではない。

放射線の性質や影響度について正しく知ったうえで、正しく怖がるべきではないだろうか。

今の議論で最も欠けている視点だと思う。


2014年12月16日 (火)

ウイスキーと私/竹鶴政孝

Photo 僕が思うに、ウイスキーづくりって、ある意味、熟成を待つことじゃないですか。待つことって、勇気の要ることなんですよね。ついつい鍋のふたを開けたくなる。そこを、ひたすら信じて待つ。本物をつくるのはやっぱり時間がかかるし、待っている時間も含めてやがては喜びに変わっていくというのがありますよね。それは深いところで、ゆとりでもあるのでしょう。

本書は日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝の自伝。

ウィスキーを作るには時間がかかる。

熟成するには待つしかない。

熟成とは待つこと。

信じて待つ。

待つ事によって初めて上質なウィスキーができる。

今は変化の早い時代。

ある意味、せっかちな時代だとも言える。

そして待つ事が苦手な時代だとも言える。

何でもすぐに結果を求めたがる。

でも世の中には待つしかないものも多く存在する。

ウィスキーの存在そのものがそのことを象徴しているようだ。

時間と友達になる事が必要だ。

2014年12月15日 (月)

メイドインジャパン 驕りの代償/井上久男

Photo ゴーン氏が来日以来、「コミュニケーション」という視点でも組織を改革してきた。グローバル化が進展している中で国籍や言語、価値観までもが違う多様な人材と働く機会が増えているため、様々な社員の考えを吸い上げると同時に自分の考えを伝え、会社を一つの方向にまとめていく必要性に迫られていたからだ。
 日産の幹部は「ゴーンさんが来て、最も変化した社内システムが社内コミュニケーションの手法」と言う。

日産はゴーンCEOの就任後、業績がV字回復した。

その手法として、「リバイバルプラン」「コミットメント」「コストカット」という手法ばかりが語られているが、幹部に言わせると最も変化したのは「コミュニケーション手法」だという。

ゴーン氏が就任して以来、各職場にモニターが1台ずつ配置され、社内システムとつながり、経営計画や決算など重要な対外的な発表は、すべてこのモニターに映し出されるようになった。

社員はゴーン氏の考えをライブで聞くことができるようになった。

会見を録画してスピーチをスペイン語やポルトガル語などに翻訳して海外に送ることもある。

会社の意思決定とそのプロセスが瞬く間に伝わるようになった。

あたかも滝(カスケード)が流れ落ちるように伝わることから「カスケード・コミュニケーション」とも呼ばれた。

経営者が何を考えているかが末端にまで直接伝わらないと、危機意識が共有できない。

これでは社員の行動が素早くならない。

ゴーン氏はそこにメスを入れたというわけだ。

自分自身の実体験を振り返ってみても、業績が悪化している会社は、コミュニケーションが悪くなり、社内の空気が澱んでくるものである。

会社の復活のカギはコミュニケーションにある、重要な視点ではないだろうか。

2014年12月14日 (日)

ガンディー魂の言葉/マハトマ・ガンディー

Photo愛の力があれば、日常のささいな喧嘩もなくなり、人は平和に暮らせるのに、歴史はいっさいそれを記すことがない。
歴史に記されるのは、愛の力が損なわれたときだけ。
例えば二人の兄弟が喧嘩したあと仲なおりすれば、それはニュースにもならない。
けれども二人が武器を手にしたり、裁判という名の暴力に訴えたりすれば、たちまち新聞に書き立てられ、記録として残ってしまう。
兄弟でも国家間でも同じこと。
つまり歴史は、自然にあらがうことだけ記し、あるべき魂の力を記すことはないのである。

これは意外と気づかない視点である。

確かに歴史にはエポックとなる出来事が記される。

ではそれは何か?

多くの場合、戦争である。

つまり、歴史とは戦争の記録だといっても間違いではない。

もちろん、美術史とか音楽史か宗教史とか、テーマを絞って記述したものはある。

しかし、一般的な歴史書は圧倒的に戦争の記述が多い。

でも、それだけ人類の歴史とは争い事の歴史だったということであろう。

歴史が始まって以来、世界で戦争のなかった日はない。

人間とはなんと愚かな存在だろうと考えさせられる。

2014年12月13日 (土)

人を育てる期待のかけ方/中竹竜二

Photo 画一化、カテゴリー化を超えて、その仕事に本当に適した強みを持つ人を見極め、経営企画室に、人事に、営業の現場に配属できるか。それが、企業にとっては真のダイバーシティだと思うのです。
 自分らしさをカミングアウトできる。
 それをその人のスタイルとして、それを活かした期待をかけられる。
 それが、期待の哲学です。

人は他から期待されると、力を発揮するとは限らない。

その期待のかけ方によっては、その期待に押しつぶされてしまうこともある。

オリンピックで「絶対に金メダルを取るであろう」と期待された選手が、それがプレッシャーになって力を発揮できなくなってしまう、という例は枚挙にいとまがない。

つまり期待のかけ方によって、人は活きることもあれば潰れることもある。

そう考えると、期待のかけ方は難しい。

著者は、正しい期待について3つのポイントをあげている。

まず第一に、前提として、実際に行動するのは「他者」であることを認識し、自分の勝手な思い込みを押し付けないこと。

第二に、自分の期待は、相手の「こうなりたい」とマッチしていること。

第三に、期待の内容が、具体的であること。

これらを満たすものが、正しい期待の定義だという。

更にこの定義を満たすためのポイントはVSSにまとめることができる。

・V(ヴィジョン)=期待をかける相手が目指すべきゴールを共有する

・S(ストーリー)=そこまでの道のりを明らかにして、ぶつかる困難を想定し、対処法をすり合わせておく

・S(シナリオ)=期待をかけられる側が困難に陥ったとき、かける側がどんなふうに励まし、支援するのかを考えておく。あるいは、それを乗り越えるために、期待をかける相手がどんなふうに振る舞うかをすり合わせておく

重要なポイントではないだろうか。

2014年12月12日 (金)

資本主義の終焉と歴史の危機/水野和夫

Photo いまだ資本主義の次なるシステムが見えていない以上、このように資本の暴走を食い止めながら、資本主義のソフト・ランディングを模索することが、現状では最優先されなければなりません。逆説的な言い方になるかもしれませんが、資本主義にできる限りブレーキをかけて延命させることで、ポスト近代に備える準備を整える時間を確保することができるのです。
 資本主義の先にあるシステムを明確に描く力は今の私にはありません。

資本主義はもはや終わりを迎えている、これが著者の主張。

資本主義は「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」つまり、いわゆるフロンティアを広げることによって「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していくシステム。
アフリカのグローバリゼーションが叫ばれている現在、地理的な市場拡大は最終局面に入っていると言っていい。

もう地理的なフロンティアは残ってない。

もはや利潤をあげる空間がないところで無理やり利潤を追求すれば、そのしわ寄せは格差や貧困という形をとって弱者に集中する。

そして現代の弱者は、圧倒的多数の中間層が没落する形となって現れる。

と、そこまでの話は共感できる部分がある。

ところが、そこから先が問題。

肝心の解決策が何も提示されていない。

ただ単に資本主義をソフトランディングさせ延命させ、「解決策は先人の知恵に委ねよう」という、どこかで聞いたような話。

結局、問題の先送りに過ぎないのではないか、と思ってしまった。

2014年12月11日 (木)

昇る男の条件 沈む男の傾向/竹由喜美子

Photo 出世された方に共通する傾向の一つは、否定的な言葉をほとんど使われないということです。わたしが個人的に出世しないだろうなと思うのは、「でも」「だって」「どうせ」の否定三大語をやたらと使う人です。

京都の花街は400年あまりの歴史をもつ日本の伝統文化である。

ここに通うには、相当お金がかかる。

花街は一見さんお断りが原則になっている。

つまり成功した人でないと、通い続けることはできない。

そのような花街に著者は芸舞妓として11年を過ごしてきたということ。

ということは、「昇る男」を11年間見続けてきたということ。

そんな中で養われてきた人を見る目は確かなものだと思う。

本書では57の特徴が書かれているが、中でも印象に残ったのは、成功する人は「でも」「だって」「どうせ」の否定三大語を使わない、ということ。

ひとことで言えば、成功する人は言い訳をしない、ということ。

その通りだと思う。

2014年12月10日 (水)

トップ3%の人だけが知っている仕事のルール/石原明

Photo ライフネット生命の出口治明会長は、「経営は『国語』ではなく『算数』で考えなさい」と言っています。経営者は、目標や指示を「頑張る」とか「こんな感じ」といった曖昧な表現ではなく、誰にでもわかるよう数字やロジックにして伝えなさいということです。

数字で考える、数字で表現する、数字で伝えるということは大事なことだ。

なぜなら、言葉は人によって受け止め方がまちまちだから。

「すぐ返事をします」と言っても、その「すぐ」の受け止め方は、人によってまちまち。

10分後かもしれないし、1時間後かもしれない。

または今日中のことかもしれないし、明日までと受け止める人がいるかもしれない。

ここから「言ったのに相手が動かない」ということが起こる。

「言ったつもり」「伝えたつもり」では組織は動かない。

その意味では、相手に確実に伝えるためには、「数字」にすることが不可欠である。

優れた経営者は、そのことを実践しているのであろう。

2014年12月 9日 (火)

絶対達成する部下の育て方/横山信弘

Photo 「現状維持バイアス」は脳のプログラムであり、過去の体験の「インパクト×回数」でできています。ある状況に立ったとき、過去に何回も似た状況に立った経験があると、勝手にプログラムが作動してしまうわけです。
 ですから、「現状維持バイアス」は過去の体験が多いほど、強固になっていきます。

「現状維持バイアス」という考え方、非常に興味深い。

目標達成できない人は、高い目標を与えられた途端、「以前もダメだったから」と強いバイアスがかかり、目標達成できないように行動するプログラムが自動的に作動するという。

こうなってしまうと、すべてが目標達成できない方向で動き出す。

もはや目標達成など夢のまた夢、ということになる。

では、どうやってプログラムを書き換えるのか。

「インパクト×回数」でできたプログラムは、「インパクト×回数」で書き換えることができる。

プログラムを書き換えるのに必要なのは、小さな成功体験を繰り返し、何回も得ること。

大きな成功体験を1年に一度だけ得ても、プログラムはなかなか書き換えられない。

小さな成功体験を重ねることがポイント。

要するに、間違いなく達成できる指標をつくることが大切。

これを繰り返すことにより、プログラムを書き換えることができる、という。

これは試してみてもよいのではないだろうか。

2014年12月 8日 (月)

悪人/吉田修一

Photo 一人の人間がこの世からおらんようになるってことは、ピラミッドの頂点の石がなくなるんじゃなくて、底辺の石が一個なくなることなんやなぁって。

ある日、保険外交員の若い女が殺害された。

ここからストーリーは展開していく。

印象に残ったのは、この殺人事件にかかわった人たちのことが、それぞれの立場で描かれていること。

殺された女、その女の友達、殺した男、その男を愛した女、殺しのきっかけを作った男、殺された女の両親、マスコミ・・・等々、

様々な視点で描かれている。

あの時、どうしてあのように行動したのか?

それぞれに理由がある。

正当化できないような身勝手な理由であっても、その人なりの理由がある。

そして、そのことで悩み、苦しみ、迷い、悲しむ。

誰が「悪人」なのか?

そんなことを作者から問われているようだ。

2014年12月 7日 (日)

シンプルな戦略/山梨広一

Photo 優れた戦略は本来シンプルなものだ。どんなにチャレンジングな目標を目指しても、非常に困難な経営環境に直面している場合でも、それを乗り越え目標を達成するための戦略はシンプルに作り上げられるべきだ。そうした戦略を構築することが簡単だと言っているのではない。どんなに難しい場合でも、戦略は考え抜き、大胆な判断を下すことで、シンプルになるまで作り込み、削り込み、磨き上げるものなのだ。

戦略はシンプルである必要がある。

それはその通りだと思う。

でも、シンプルな戦略とは単純な戦略ではない。

むしろ考えに考え抜いて、ムダをそぎ落とした結果、シンプルになるのである。

人間の体に例えれば、筋肉質になるということであろう。

ではシンプルな戦略とはどのようなものか。

本書ではこのように言っている。

■目的や達成したい目標が明快かつ具体的なうえ、戦略としての基本的な方向性が絞り込まれており、潔い

■なぜ、その戦略が有効であるか明確であり、説得力がある

■戦略全体を一言で言え、わかりやすく、伝えやすく、覚えやすい

■戦略の3大基本要件を満たしている…顧客に喜ばれ、競争に勝て、儲かる

■ぶれない継続性や組織の一体感とエキサイトメントを生み出し、現状打破、難題解決を促進できる

でも、これらの要件をすべて満たす戦略など、そうそう簡単には作れるものではない。

それこそ多大な労力が必要になるのではないだろうか。

2014年12月 6日 (土)

世界の現場で僕たちが学んだ「仕事の基本」

Photo 世界基準で働く上で、「3勝0敗より5勝3敗を好むほうが、真のリーダー」とされる。なぜなら、失敗を経験したからこそ、失敗した人の気持ちが理解できるようになるからだ。また、勝負するリーダーは同僚や部下に、まず失敗してもいい、と安心させ、チャレンジしよう、という気にさせる。

本書は国際機関やNGOでキャリアを積む17名のエピソードをまとめたもの

彼らは、ほとんどがごく普通の一般家庭で生まれ育ったごく普通の日本人で、活動する舞台がたまたま海外になった30~40代。

では、彼らが一般の人と違うところは何か?

様々なプレッシャーのかかる場面で結果を求められていたこと。

会議で発言し、期待以上の成果を出す。

理不尽な扱いに対しておかしいと言うなど、日常で直面する「ミニ正念場」で「勝負」をする。

そしてそのチャレンジ精神が、世界で生き抜く力を養う原動力になっている。

人間、追い込まれると思わぬ力が内側から出てくるものだ。

そのことが彼らのエピソードから読み取れる。

彼らはみんな生き生きとしている。

働き甲斐とか生きがいというものは、このような適度なプレッシャーの中で初めて実感できるものではないかと考えさせられた。

2014年12月 5日 (金)

なぜか「段取り」のウマい人、ヘタな人/中島孝志

Photo 段取りとはいったいなんでしょうか?
 ずばり定義すれば、「時間内に成果をあげるための方法とその手順を決めること」です。

「仕事は段取り八分で決まる」という言葉があるように、段取りがウマい、ヘタは仕事の成果に直結する。

目の前の仕事をどう料理するか。

どんな方法で、どんな手順で、どれだけ時間をかけて、最高の成果へと仕上げるか。

つまり、先のことを予測し、実行計画を立て、実行し、結果を出すこと。

これが段取り。

こう考えると、段取りは「仕事のマネジメントそのもの」といってもよいのかもしれない。

2014年12月 4日 (木)

社長、御社の「経営理念」が会社を潰す!/白潟敏朗

Photo 私どもが考えた「企業理念」や「経営理念」に代わる言葉をご紹介しましょう。
 

「企業理念」「経営理念」 →「当社は何のために存在するのか」

これですっ!いかがでしょうか。

本書は、経営理念を否定しているわけではない。

むしろ、その重要性を強調している。

ただ、問題は、その経営理念が絵に描いた餅になってしまっていること。

社長室で額縁に入って飾られるだけのもになってしまっている。

これでは意味がない。

どうしてか?

「経営理念」というきれいな、見栄えの良い言葉としてまとめられているので、お飾りになってしまっているから。

だったら、「経営理念」という言葉から変えてみては?

「経営理念」を「当社は何のために存在するのか」という言葉に変え、これを具体的な言葉にする。

それを見える化する。

見える化した言葉を社員に浸透させる。

それによって、社長の思いや考えが全社で共有できるようになる。

確かに、社長の大切な〝おもい〟や〝考え〟に対して「合う・合わない」はある。

しかし、「合わない」社員とは、何をやってもうまくはいかない。

これは私の実感である。

2014年12月 3日 (水)

広告ガール/はあちゅう

Photo ハッタリ力とは、ほぼ反射神経です。そして反射神経っていうのは、一朝一夕には身につかないのです。結局、それまでの人生をどういうふうに過ごしてきたかっていうのは、とっさの時の対応でわかるんだと思います。でも、もう少し踏み込んで書くと、自分への自信のあるなしに関わらず自信があるように振る舞うこと。(もちろん、あくまで謙虚に)

本書は、著者が電通に勤めていたころのことの体験記を中心に記されている。

ギョウカイ用語のことや、失敗談等、面白おかしく書かれている。

その中で印象に残ったのは、上記の記述。

希望の会社に就職したり、仕事をする上で必要なのは「ハッタリ力」だと著者は言う。

特に就職のときには、この「ハッタリ力」が生きてくる。

所詮大学生なんて、似たり寄ったり。

人を見る目がある人事の担当者も、誰が優秀かわかるものではない。

一流校を出ていれば仕事ができるという保証はない。

だから、重要なのは「実力があるように見せること」なのだと。

つまり「ハッタリ力」が大事。

確かにこの世の中、優秀な人が成功するとは限らない。

その意味では一理ある。

2014年12月 2日 (火)

心を揺さぶる語り方/一龍斎貞水

Photo_2 芸の道というのは奥深いもので、十代の頃から修業を続けてきて、一般の方々が定年退職される年頃になって、ようやく本当に一人前と認められるようになります。

話し方の本というと、ノウハウものという印象が強いが、本書はむしろ話すことの本質について書かれている。

話すことは誰でもできる。

しかし、普通に人と同じレベルの話し方をしていたのでは当然お金をもらうことはできない。

やはりひと味もふた味も違ったものでなければ人はお金を払わない。

講談師という仕事、一人前として認められるのは60歳位になってからだいう。

「我々から見ていて、お客様がもっとも拒絶反応を示すときというのは、はっきりしている。らしくない話し方をするやつが出てきたときです。」

「話術というのは、人間の中身が伴って初めて価値が出るものです。逆の言い方をすれば、その人の人間性を表すものの一部が話術です。」

「本当にその人の心から出ている言葉には、直接的に相手の心を動かす力があります。それに近いものを自分の中に養うことが大事です。」

何でもスピードを要求される今の世の中、このような芸の世界に生きる著者の言葉は、他にはない重みがある。

2014年12月 1日 (月)

一歩先をゆく「さきよみ」の習慣/能町光香

Photo 「さきよみ」というのは、とてもシンプルに言えば、物事の先を見通してゴールへつながるストーリーを描き、行動する方法です。そうすることで、驚くほど仕事や人生がうまくまわっていくようになります。

様々な分野のグローバル企業で外国人エグゼクティブ10人の秘書を務めてきたという著者。

エグゼクティブの考え方や習慣をつぶさに見てきて、実感したのが「さきよみ」だという。

「さきよみ」とは、物事の先を見通してゴールへつながるストーリーを描き、行動する方法。

別の言葉で言えば「仮説思考」だと思う。

まだ起こっていないことについて、まず仮説を立てる。

そして行動し、間違っていれば、その仮説を修正する。

そして、それをまた実行する。

これによってスピード感が出てくる。

確かにこれは仕事のできる人が共通して行っていることである。

特に変化の激しい現代おいて、これはビジネスマン必須のスキルといってよいだろう。

« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »