シンプルな戦略/山梨広一
優れた戦略は本来シンプルなものだ。どんなにチャレンジングな目標を目指しても、非常に困難な経営環境に直面している場合でも、それを乗り越え目標を達成するための戦略はシンプルに作り上げられるべきだ。そうした戦略を構築することが簡単だと言っているのではない。どんなに難しい場合でも、戦略は考え抜き、大胆な判断を下すことで、シンプルになるまで作り込み、削り込み、磨き上げるものなのだ。
戦略はシンプルである必要がある。
それはその通りだと思う。
でも、シンプルな戦略とは単純な戦略ではない。
むしろ考えに考え抜いて、ムダをそぎ落とした結果、シンプルになるのである。
人間の体に例えれば、筋肉質になるということであろう。
ではシンプルな戦略とはどのようなものか。
本書ではこのように言っている。
■目的や達成したい目標が明快かつ具体的なうえ、戦略としての基本的な方向性が絞り込まれており、潔い
■なぜ、その戦略が有効であるか明確であり、説得力がある
■戦略全体を一言で言え、わかりやすく、伝えやすく、覚えやすい
■戦略の3大基本要件を満たしている…顧客に喜ばれ、競争に勝て、儲かる
■ぶれない継続性や組織の一体感とエキサイトメントを生み出し、現状打破、難題解決を促進できる
でも、これらの要件をすべて満たす戦略など、そうそう簡単には作れるものではない。
それこそ多大な労力が必要になるのではないだろうか。
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