宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方/古川聡
リスクを受け入れられるかどうかは、まずそのリスクを正確に把握することが必要です。
宇宙飛行にリスクはつきものだ。
例えば、事故のリスクという点では、宇宙飛行は一般的な交通機関に比べればまだとても高い。
今でも何らかの事故が起きる可能性が1%ほどあると言われている。
命に関わるという点から見て100回に1回という確率は決して低くはない。
でも、だったらやらないのか。
それでは科学の発展はあり得ない。
リスクを正確に把握した上でやるのである。
考えてみればこの世の中、リスクのないものはどの位存在するのだろう。
人生の中で、ある企業に就職するのも、結婚するのも、子供を産むのも、リスクはかならずある。
大事なことはリスクを正しく把握すること。
その上で、やるかやらないか、正しく決断することが大事。
リスクを正しく把握するということは、言い方を換えれば、正しく怖がるということ。
例えば、原発再稼働の問題。
今の議論、ただいたずらに「危ない、危ない」と言っているだけのような気がする。
「放射線」と聞いただけでむやみに怖がるのは、あまりよいことではない。
放射線の性質や影響度について正しく知ったうえで、正しく怖がるべきではないだろうか。
今の議論で最も欠けている視点だと思う。
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