アベノミクスの真実/本田悦朗
「予想」(期待とも言います)こそが、経済では肝になります。景気がよくなりそうだという予想が生まれると、市場はそちらの方向に動きます。
本書の著者、本田氏は、内閣官房参与をしており、いわばアベノミクス理論を支える一人。
今回の選挙でもアベノミクスが争点になったが、私も含めアベノミクスを理解している人はほとんどいないのではないだろうか。
第一の矢は、大胆な金融政策
第二の矢は、機動的な財政政策
第三の矢は、民間投資を喚起する成長戦略
この程度のことはわかるのだが、これが何を意味し、何を目指しているのか?
この点をキチンと説明できる人はそう多くはいない。
アベノミクスの本質とは何だろうか?
本書を読んで思ったのは、結局「デフレマインドを変えること」だということ。
日本はバブル崩壊以来、長い間デフレにある。
デフレとはモノの値段がどんどん下がる現象。
モノの値段が下がるのは一見いいようだが、結果、人々はモノを買わなくなる。
それによって経済はますます停滞する。
日本はこれが長い間続いてきたわけだ。
しかし、今の20代の若者は、生まれてからずっとデフレだったわけで、このマインドを変えるのは並大抵なことではないように感じる。
でも、こう考えること自体、デフレマインドに陥ってしまっているのだろう。
この根は深い。
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